みんぐ

ゆるっとしゃきっとらぶりーに

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  • なんでもだらだら書き綴り

    特にテーマも何もなく、ただその時思ってたりすることを長めに書いています

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    日々の生活録 with聖書の一言 ふだん言葉で愛をつづるように試行錯誤します

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    社会に転がる問題について個人的に思ったことを書いています

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    自分の信仰心やキリスト教観などをまとめています

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私のなかで私が可愛くあるように

#君のことばに救われた と言うけれど、 心を殺したことばも、救ってくれたことばも、大体は救うために用意されてはいない。 私を救ってくれたその人のことばも、その文字列自体はありきたりに吐かれることばで。 けれどもそれは私にとってはお気に入りの宝石のように胸できらきら光り続けている。 そんな私が大切にしていることばの話をする。 私はフィリピン人の母と日本人の父のハーフだ。 ハーフには「ハーフ顔」やら「日本人離れしたビジュアル」やら「モデルっぽさ」やら、やたらと見た目へのハード

    • 夏の咳

      夏風邪を引いて、会社で咳き込んでいたら、「炭酸を飲むと良いよ」とウィルキンソンをもらった。炭酸は夏しか美味しくない。 ペットボトルの炭酸水を口にちょっとずつ含みながら、朝くらい暑い夜の梅田をダラダラ歩く。 今晩はしょうがを食べてね、と何度も言われたのでスーパーによってひとかたまりかったけれど、そもそもの食欲が湧かなくて、あやしい。 タバコの火を腕に押し付けられたときの温度を最近ふと思い出す。 子どもの時はみんなを「怖い」と感じていて、今はどちらかというと、みんなを「難しい」

      • 六月 曇り 眠さ

        学生の時、ただうまく発表ができなかったとかそんな理由で、帰り道のバスの中で泣いていたら、通路を挟んで向こうに座るおばあちゃんに「失恋?しんどかったんやねえ」と心配されたことがある。 同じ時期に、とにかく泣かされる恋愛をしていた。 いつも終わりそうな話をしては、ひんひん泣きながら、彼に会う以外乗る理由がないクリーム色のバスに乗って帰った。 みんな「そっとしています」と空気で訴えている感じが気まずくて、でも腹が立つほど涙が止まらなくて、その怒りでさらに泣いた。 今思えば、あのと

        • 暴飲暴食でつなぐ生命線

          実家のギャル(母・54歳)が2ヶ月に一度くらいのペースで狂った量のごはんを持たせてくる。 特にミートソースを毎回1.5リットルくらい寄越してくるので、帰宅してすぐに無数のタッパーに小分けにして冷凍する。 キッチン棚の場所を取るからタッパーを捨てたいのに、どうも活躍してしまう。 小分けにするなかで、ひとつふたつだけ、4食分くらいの袋を作る。くたくたになって帰ってきた日にドカ食いする用。 自分で好きなもん大量に作って食べよう、みたいな考えはみじんもなく、とにかく飯は人に頼る。

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          名前の魔力

          子どもを産むことを遠慮している理由の一つに、「名付け」がある。 名前を与える、ということはそれだけで主従関係が生まれるように感じて、私は自分にその権力を発生させることがとにかく怖い。 私は他人が他人であるから、その人が自由にのびのび生きることに喜びを感じられるのだと思う。 私が子を産めば、子を所有した気持ちになるだろう。激しく教育熱心な毒親か、半端なくネグレクトになるだろう。私の所有欲はおそろしい。 事実私は、同じ名と血を引き継ぐ人間、この世の中では実の兄弟や母に対してしか

          名前の魔力

          思い出せない店

          何でも美味しい美味しいと食べるもんだから、味の特徴の違いは言葉に表せても良し悪しがわからないので、うまい店、なんてものが全然わからない。 おいしさも大事にしつつ、同じくらいに目新しさとかお店の雰囲気とか込みで外食を愛しているからだろう、楽しいお店を答えることはできてもおいしいお店となると途端にハードルが上がって答えにくい。ただ、なぜか美味しい店を教えてと聞かれまくる。ちょっと困る。 おいしい焼肉屋さんはどこかと聞かれると、新卒の時に偉い人に連れられた焼肉屋さんが真っ先に思い

          思い出せない店

          赤のアイバニーズ

          できれば幼いうちに、しょうもないもの、無駄なものでも、「欲しいものが手に入った」という経験を積んだ方が、その後の心の歪みは少ない気がする。(完全な主観だけど。) 大人になったから、欲しいものが昔よりかは手に入りやすくなった。ただそれでも、昔の「あれ欲しかったな」はずっと心に残ってしまっている。 高校入学のお祝いに、ギターを買ってもらう予定だった。 中学3年の夏頃までは進学校に行けるような頭はなくて、同級生の多くが行くような、中の下くらいの高校に行けたらいいやという気持ち

          赤のアイバニーズ

          生きてしまってごめんねだけど

          「あの子を生かしてやらん方が良かったな」と、最近の祖母は叔父と会うたびに繰り返しつぶやく。 そんなことを言い出す時はネガティブが際限なくなっている証拠だから、いったんお茶を飲んでもらったり寝てもらったりして無理やりリセットさせる。 なんだか適当にいなすみたいで申し訳ないなーとも思いつつ、とはいえ思想ぐるぐるタイムは基本いいことないので良しとする。 叔父はダウン症を持って生まれた。3歳の頃に心臓の手術が必要になったそうだが、祖母はギリギリまで迷ったらしい。 「ここまで手のかか

          生きてしまってごめんねだけど

          嫁入りと印鑑

          大学の卒業祝いとして父からもらったのは、「開運」と書かれた立派なハンコケースに入った、綺麗な白い実印だった。セットで、訂正印が裏についたショッキングピンクのシャチハタももらった。 宗教上というか信条上というかで、あんまりお守りとかおまじないのニュアンスのものは身につけない主義だったけれど、センスがない父の割には今回は実用的な物をくれたなと感心して、ありがたく使い倒した。 社会人になってから、新しい銀行口座や生命保険の契約に、おニューのハンコは大活躍だった。 (逆に言うとそれ以

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          書類地獄と春

          春になり、学年が変わると、大量の書類を書かされる。給食がうんたら、PTAがかんたら、積立金がなんたら……小学生の頃の私にとって、春休みは毎年毎年億劫に感じていた。 書類一番苦手だったのは、「家から学校までの道のりを地図で書く」こと。 家の周りだけやたら詳しくて、家の近くの商店街から急に一本道で学校につながる、みたいなヘンテコな地図を書いていた。町会から配られる地図を見ながら書いたらいいよとどこかで教わってからはもうちょっとマシに書けるようになった。 空間を俯瞰的にバランスを

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          はれの日

          もう5年以上前の話。 大学の卒業式には、母と、離婚した父と、海外から来日した母方の祖母が出席した。 父は酒飲みで短気だったため、ところ構わずスイッチが入れば荒れることがある。だから私は、父になるべく晴れの日には来てほしくなかった。 くたくたの、一応晴れ着である服を着て待ち合わせ場所に現れた父。生活習慣病でぼろぼろの体を、杖を付きながらずずずと引きずっていた。医者に何度も怒られているのにまたタバコをふかしてから来たのか、そこそこ臭かった。 父と祖母はもちろん仲がいいわけ

          はれの日

          反抗期

          死にたい理由がたくさんあるのと同じくらい、生きたい理由もたくさんあって、その均衡でギリギリ生きている。 赤い小さな手帳を買って持ち歩くようになって、少しの勇気を携えている気持ちになった。 一応いわゆるZ世代だけど、紙に書き留める方が好きだ。世代とかそんなに関係ないのかもね。 ビジネス書をなぞるような会話をしながら泣きそうになる。でもその理由はまだちゃんとに表現できない。 クソつまんないのに、ちょっと的を射ているなとも分かるからムカつく。 この世をうまく強く生きるために必要

          幸福と恐れ

          正しい人でいたい、という欲が人より強い方だと思う。 でも「正しい」が何かわからない時代に突入すると、私みたいな人間は身のこなし方に困る。 理不尽に耐えている時は少なくとも、客観的にも正しい側にいられるという安心がある。 だからあらゆるしわ寄せを引き受けてしまうし、厳しい環境を無条件に選んでしまう。 それは私の強さを育てるためにはプラスかもしれないけれど、不要な傷つきも多い。その場所の存在の正しさを疑うことができなくなる時もある。 だから逆に、幸せになればなるほど、悪いこと

          幸福と恐れ

          軽いあこがれ、というか羨み

          逃げのために寝ても、目が覚めると転がっているあらゆるタスクが目について、逃げきれていないことに絶望する。そして朝イチの水を飲みながら、昨日の片付けを始める。 なるべく肩の力を抜いて遊んで暮らしたいけれど、仕事もバリバリ全力疾走もしたい、 みたいな相反する思想がちゃんと2つ強く存在している。 まじで、まじで2つ以上の数に分裂したい。そもそも1人格に1人生だけって、容量少ない。 「夢というか軸が大事ですよね」って同世代のインフルエンサーが話しているのを聞きながら、夢もなければ

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          まだ、はなせない

          寒がりの私は、同じ電車に乗る人々より、もうひとつ重ねた格好をしていて、見た目からもう重たい。 生きていこと以外は何も確認できない高校時代の友人とのラインがまた途絶えた。 彼は、この先孤独でいようとしているのだろうか。そうだとしたら、その潔さに惚れ惚れするし、でも、かなり心配にもなる。 年々友達との縁は遠ざかって、でも大人数の飲み会はおっくうで、SNSであらゆる報告をなぞって年暮れを過ごす。 私こんなにしゃべるの下手くそだったっけ。と、唯一行った飲み会の会話を、餅をだらだら

          まだ、はなせない

          一度こわして、もう一度作りなおす

          何が足りないとか、どこに歪みがあるとか、比較的「気づいてしまう系」の人間として生まれ落ちてしまったから、大体誰かの世話や面倒をしてきた四半世紀だった。 私の強い意志や人生のあらゆる選択をよくよく見つめれば、自分で選んだように見えて、そのもっと根っこには重い人の言葉や思想や環境が種になっていた。 私がやりたいと思ってやったはずのものを尋ねなおすと、本当はそうじゃなかったかも、と思うことが多い。本当に私がやりたいこととかがいまだに分からないままでいる。 (ないわけではない、し、

          一度こわして、もう一度作りなおす