しがないオウエルの生態（やせたいよるに）

突然夫から１０ｋｇくらい痩せた方がいいと言われた。
「え、なんで？醜いから？」
「……いや、そういうわけじゃないけど」

問１　夫の「……」に入る言葉を答えなさい。

正解例としては、「うん」とか「そう」とか「イエス」とかそういうのが入りますよねやっぱり。わたしもそう思います。夫はわたしが常に腹部に浮き輪を装着していることが気になるし、１０年前は今より１０ｋｇ程度痩せていたことが忘れられないらしい。実際わたしも浮き輪は邪魔だし、当時の自分を覚えてはいるが、別に不健康というわけでもないし、まあいいかと思っていた。でも夫は、ぜんぜんまあいいかと思っていなかったのです。そして、そんなに太っていては健康に良くないなどと言う。ああ、失礼しちゃう。「そんなに太ってる」わけじゃないんだけど。ちっとも痩せてないだけなんだけど。

しかし、そう言われてみるとやはりちょっと気になる。いや正直痩せたい。わたしはもうすっかり痩せたくなった。で、いくつもの本屋で腕を組み仁王立ちしながらダイエットコーナーの本棚を睨みつける日が続いた。１０年前に戻るために辿り着いた疑問は以下のとおり。

・わたしにはいまどれだけの筋肉があって、どういう順番でどうなればいいのか。筋肉てそもそもなに。

あるサイトの筋肉年齢チェックみたいのを試したら、わたしの筋肉はもう８０歳を越えた高齢者であった。片足で立つのも４秒くらいしかできない。なるほど。確かに「そんなに太ってる」わけではないが不健康ではありそうだ。スクワットとかをやって、片足で２０秒いけるのをとりあえず目標にします。