なんで大学教員になったの?
研究ができればなんでもよかった.楽しいから.好きなことを好きなだけやりたいと思ったから.すごいとすごくないとか,他人の主観の判断なんてどうでもよくて,ただ自分として芯のある筋の通った研究ってものを楽しくやっていたいと思った.
それができるのが大学教員だと思った.
私の知ってる大学の先生は,みんな楽しそうで辛そうで変な人だった.でもみんなカッコよかった.教授になりたい!とか,そういうのじゃなくて,あんな人になりたいと思える人達だったし,研究者っていうのはそういう人たちだと思った.
時代の流れ?
大学教員になって,自分の周りにいる人たちがひと握りだったと,自分が幸せな存在だったと知った.
研究室を運営し始めて,それはさらに顕著になった.
ほんの少しでいい,周りの教員には楽しそうに研究して欲しかったし,何より自分と一緒に研究する人にはそうあって欲しいと思った.どんなに日々の雑務が忙しかろうと,辛かろうと,研究は、ワクワクしてキラキラしている,そういうものだと思っていた.
テレビで見る博士と呼ばれる人達,マンガの中の博士,あれになりたい.変だって言われても,周りの仲間と変を貫いてちっちゃくてもワクワクと夢のある毎日.
どんどん違っていく!!!!
実験に失敗したと泣く学生
なんで泣かした?パワハラ?アカハラ?と騒ぐ教員
講義の押し付け合い
楽しさを教えない,こなすだけの実験科目の押し付け
新しいことを許容できない組織
決断できない上層部と責任をとりたくない人たち
出る杭を打ち,守るのは自分のプライドだけ
雑務が増えるだけの教員評価システム
書けば書くほど嫌になる.
荒んだ
誰も信用出来なくなった
いつパワハラと言われるのか,アカハラと訴えられるのか,そんなことばかり.
けど,もうそんなことを考えるのはやめた.ワクワクしないから.
ワクワクしてキラキラした研究のためだけに生きよう.
今,周りにいる学生や先生たちは理解してくれる.1人でも理解してくれる人がいるならそれでいい.
あまりにも人が怖すぎて自分の研究室にすら行けない時期があった.部屋に近づくと,建物に入ろうとすると過呼吸と吐き気と頭痛.
ママ,もうお仕事辞めていいよ
小学校にあがったばかりの娘に言われた.ママは楽しそうにお仕事に行くのがいい.
笑って
何かが崩れた.
笑ってなかった.
公私共に苦しかった.
なんだかヘラヘラばかりしてる仕事
家では仕事の何が大事なの?育児放棄だと罵られ
疲れてたんだ
もうやめようと思った.
まっさらになって,もうやりたいことだけやろう.
大事なのは,周りの少なくとも理解して一緒にワクワク,ドキドキしてくれる人たちと楽しむこと
原点に帰ろう
変な博士でいいだ
やりたいことをやろう
大学の先生っておもしろいね,かっこいいねってなろう
シンプルに
タイトルの質問をされたので,色々考えてみた.というか思い出してみた.
ただ,どんなときも大切なのは人の命を最優先にすること.人の命のためには,やってやりすぎなんてことはない.でも,みんなが同じように思わなかったら,社会は変わらなくて,また同じことをくりかえすし,繰り返すことが見えてしまってる人達は,その人たちだけの社会を築き始めると思う.格差社会の本当の恐ろしさが始まると思う.
明るく楽しい母子家庭(それが1番良いわけではなく…)のworking motherです.思い切りが良すぎるため,落とし穴にもはまりがち.這い上がっては走り出し…そんな毎日を送っています