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目的別:コンテンツを作り分けるコツ

この記事はSun* Advent Calendar 2022 11日目の記事です。

おはようございます、こんにちは、こんばんは、uenoといいます。

今年の4月くらいから、Sun*の中でコンテンツにまつわる複数の領域にちょこちょこ顔を出させてもらうようになった者です。(以前は採用をやっていたりしました。)

それまでは”文章を書くのがちょっと好きな人間”くらいだったのですが、コンテンツづくりをミッションとして持ったことで、それぞれの目的に沿って意図してコンテンツを作り分けることになったので、自分なりに何を考えながらコンテンツをつくっているかをまとめてみることにします。

ひとつ悩んでいるのは、この記事自体が誰に向けての記事なのかという点。

私は元々文章を書くことがわりかし好きなので、そこに苦手意識を持つ人が読んでもピンとくる要素は少ないかもしれないし、一方でマーケティングのプロではないので(多くの人がとてつもなく気になるであろう)戦略的なコンテンツづくりは解説できないし…

強いていうなら「コンテンツつくるのって楽しいよね」っていう共有めいたものができると嬉しいなぁと思っています。

この記事が公開されるのはたしか日曜日だし、カジュアルに、アドベントカレンダーの箸休めとして目を通していただけるとありがたいです。

どんなコンテンツをつくっているか

まず私の担当領域ですが、ざっくり以下の3種類のコンテンツに半年間で合計30本とちょっとくらいライティング担当(一部は企画から)として携わりました。

  • 採用広報

  • サービスの導入事例

  • SEO狙い

採用広報は例えばこの辺りです。

導入事例はこちら。

SEO狙いのコンテンツはこちらです。

コンテンツをつくる上での共通項と、コンテンツの目的によって変えるべき点をそれぞれ書いてみます。

コンテンツづくりの共通項

目的が違えど、コンテンツづくりに共通しているのは以下の2点かなと思います。

その1:コンテンツの目的ってなんだろうと考えること
その2:嘘をつかないこと

その1:コンテンツの目的ってなんだろうと考えること

そもそも達成したい目的や目標がありその手段としてコンテンツが選ばれているはずなので、当たり前ですが「なんのためにそのコンテンツをつくるのか」から始まります。

採用広報なら「会社のファンを増やすこと」が大きな目的でしょうし、その中でも社員インタビューは「会社の透明性を上げること」「ロールモデルを提示すること」「業務の具体的なイメージを想起させること」「社員のファンになってもらうこと」などが考えられます。

サービスの導入事例なら「クチコミ効果によるサービスの信頼性向上」や「業界内におけるサービスのプレゼンスを上げる」など。

SEO狙いのコンテンツはもっと明確ですね。「サイトへの流入増加」や「コンバージョン(サービスへのお問い合わせ)数への寄与」などです。

目的を意識することの最大のメリットは、テキストに対して説明責任を果たせたり、議論のよりどころになることだと思います。

共通項その2:嘘をつかないこと

「嘘なんかつくわけないじゃん」と思うかもしれませんが、人間は結構見栄っ張りだったりめんどくさがりだったりする生き物なので、気を抜くと"事実ではないこと"や"事実だと確認されていないこと"を平気で発信しちゃったりします。

自分の会社(やサービス)をよく見せたいとか、記事の納期が迫っててやばい時も、はやる気持ちはグッとこらえて「事実は何か」を見極めた上で、その事実が最大限輝くような言葉選びをすると気持ちがいいです。

続いてコンテンツの目的によって変わるところを書いてみます。

変わるところ:タイトル/H2/リード文/文体

コンテンツの目的が変わると、タイトルやH2の付け方、リード文の考え方や文体を変える必要があります。「え、全部やん」と思われるかもしれませんが、そうですね、全部ですね。

例えば↓の①から③はいずれもインタビュー記事ですが、それぞれ読んだ時の印象が異なると思います。

①は採用広報としての社員インタビュー、②はサービスの導入事例、③はSEO狙いのコンテンツです。

それぞれポイントを書き出してみます。

①採用広報

採用広報としての社員インタビューは、会社の透明性を上げることを主たる目的にしています。Sun*の場合でいうと、もっと具体的な目的は「面接で出てきた時に"あ、記事で読んだあの人だ"と候補者に思ってもらうこと」だったりします。なのでインタビューの対象者は選考官がメインになっています。

どんなことを意識しているかというと、インタビュイーの言葉を尊重することを前提に、人柄や仕事観を伝えるぞ〜みたいなことです。そういう意味では、社員インタビューは「その人のことを知っているかどうか」が重要になってくる気がしています。(自分が仕事を一緒にしたことがなかったりあまり話をしたことがない場合は、インタビュー前によく知っていそうな人にヒアリングをしたりすることもあります。)

あとは社員インタビューの場合、インタビュイーが謙遜して話すことが多いので、代わりにあなたのいいところを全部書くね!という気持ちで書いたりもします。

②サービスの導入事例

サービスの導入事例の目的は「クチコミ効果によるサービスの信頼性向上」や「業界内におけるサービスのプレゼンスを上げる」ことなので、社員インタビューよりは言葉選びに制限がかかります。

例えば、社員インタビューのタイトルやH2は「中身を読みたくなる(目を引く)」ものにする一方で、導入事例の場合はH2を見ただけで「サービスを導入した理由が明確に伝わるようにする」など、より直接的な言葉選びを意識します。

タイトルに関しても、インタビューした会社がどういうフェーズで、特徴はどこにあるのかを簡潔にまとめるといいかなぁと思いながらつけています。

また会社と会社のやりとりになるので、そもそも取引先にインタビュー許可を取りやすくする仕組みや、言葉の表記に関して会社によってルールが異なる場合の校正の基準(例えば"人材"と表記するか"人財"と表記するかなど)もつくるとスムーズです。

③SEO狙いのコンテンツ

SEO狙いのコンテンツの場合は言わずもがなかもしれませんが、もっとも制限がある領域です。(逆にこの制限が楽しかったりもしますよね。)

SEOを狙ったコンテンツで代表的なのは↓のようなデータをもとに筆者が書き上げるタイプのものだと思いますが、

今回紹介した↓はインタビュイーがいるという点で少し特殊かもしれません。

SEOを狙うコンテンツでなぜインタビューをするかというと「専門家の知見」を取り入れることで信頼性の高いコンテンツを作るためです。

ただ社員インタビューや導入事例とは違って、明確に「狙うキーワードで上位表示されてほしい」というこちらの意図があるので、割と入念に準備を行う必要があります。

実際にやったのはこの辺りです。

  1. インタビュイーに記事の意図(SEO狙ってます)を伝える

  2. 想定質問を作り込む

  3. インタビュー内容を客観的な視点で構築し直す

1.は期待値調整というか、インタビュイーが主役にはならないことや狙っているキーワードを恣意的に盛り込むことなどを事前に理解してもらうことでアウトプットのイメージを共有し、校了に向けたやり取りをスムーズにする意図があります。

2.はSEOで狙うキーワードに関する話を聞き出すためには必須です。とはいえどれだけ作り込んでもインタビューであるがゆえに話の脱線もありますし、逆に想定していなかったところから重要な要素を拾えたりもします。なのでインタビュー後に改めて記事の構成を見直すこともとても大事です。

3.の客観的な視点に関しては、社員インタビューと比較すると分かりやすいかもしれません。

社員インタビューが「誰(人柄/価値観/考え方)が話しているか」を"会社として"発信するのに対し、SEO狙いのコンテンツに関しては「誰(専門性/役割)が何(狙っているキーワードに関する内容)を話しているか」を"メディア的な視点で"取り上げるという感じですね。ここが記事自体の信頼性につながるかなぁと思っています。

ちなみに紹介した記事は公開した瞬間から狙っているワードで検索順位1位をキープし続けています。ありがたい。

SEO狙いのコンテンツに関してはキーワード選定から記事の企画、SEOのポイントを抑えたライティングまで一通り担当しているので、知見が溜まったらまた何かの機会にアウトプットしようかなと思います。

おまけ:準備をおろそかにして失敗した話

おまけというか、自戒を込めて失敗談も紹介します。前項でもSEOを狙う場合は準備が大事だよという話をしていましたが、おろそかにするとやっぱり失敗します。(この場合の失敗は「狙っているキーワードで上位表示されないこと」を指します。)

こちらの記事、読み応えもあって時間もかなり使ってしっかり作り込んだのですが、上位表示という点では成果になかなか結びついていません。

原因は主に2つ。ひとつは狙うキーワードを絞りきれなかったこと。もうひとつは想定質問を練りきれていなかったことです。準備大事。

とはいえインタビューした専門家の方々の知見に溢れていて、コンテンツとしてのクオリティは高いものになっており、目に触れられないことが悔しいのでよかったらよかったら見てやってください。

さいごに

コンテンツをつくる工程で一番好きなのは、インタビューやリサーチなどで得た要素を書き出して並べて組み替えてストーリーを構成していくパートです。カチッとハマる時の気持ちよさがパズルっぽくて楽しいです。

その次に好きなのが、実は自分の文章にレビューをもらうことです。文章を通して他者とコミュニケーションを取っていると感じられるからです。それは業務上のやり取りとも、飲み会でのよもやま話とも異なる次元の会話な感じがします。

そしてそのコミュニケーションは、コンテンツがメディアに掲載されることで伝播して、コミュニティの外側(社会や世界)とのコミュニケーションへとつながっていきます。こう考えると、コンテンツをつくることはつながりをつくることだと言ってもいいのかもしれないですね。ちょっとかっこいい。これからもつながりづくりに携われると嬉しいなぁと思います。


ちなみにadvent calendarはまだまだ続きます。他の方の記事はどれも知見に溢れるものばかりなので、ぜひご覧ください〜

明日は21卒エンジニアのYuki Handaさん!お楽しみに!

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