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2022年10月の記事一覧
闘病記(44) 真夜中の記憶
「何という気持ちの良い朝だろう。ぐっすり眠るとこんなに頭がすっきりとするものなのか。」充実感のような不思議な気持ちと共に目を覚まし天井を見つめていた。横になっている自分の右側から光が差し込んで、「きれいな朝だな。こんな気持ちになれたのは久しぶりだ。」そう思っていた。その時、
「おとーさん、起きた?」
と言う声が聞こえた。天井を見つめていた視線を、反射的に声のするつま先の方へと向けた。両側に2人
闘病記(43) オネショマン
前回投稿したテキスト「採尿パーティー」のnoteに40を超える「スキ」を頂戴し、フォローをしてくれる人も増えた。とってもうれしい。皆さんの応援を無駄にすることなく、これからも丁寧に書いていこうと思う。
さて、自分はようやくバルーンを取り外せたわけだが、何より驚いたのは病院内の人々が大変に喜んでくれたことだった。あんなに喜ばれるとは思わなかった。バルーンが取れた翌朝、車椅子を押してもらってリハビリ
闘病記(42)採尿パーティー
「赤松さんから600mℓいただきました!」
これ、尿の話。これまでの経緯を知らずにタイトルを見た人は、もしかすると眉をしかめるかもしれないけれど、内容はいたって真面目なのです。「トイレトレーニングがうまくいかず、リハビリ病院に入院してからもなかなかバルーンが取れないことに悩む脳幹出血患者の、ジェットコースターのような日々の記録」。少しでも興味のある方は、是非(38)話あたりから読んでみてください