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【問わず語り】2人の弟

昨年の秋から、怒涛のようにお話を書き続けています。

『たしかなことばをつづれ』というお話を主軸に、時期や視点を変えて小品を書いています。

この作品で私としては初めての挑戦をしました。

それは「弟」を描くことです。

私にも6つ下の弟がいますが、仲は良くなく、会話はほとんどしたことがありません。当然連絡先も知りません。お互いいい大人になりましたが、あまり変化はありません。

「弟」に対して愛情とか親しみを感じたことがないんです。

それなのに小説の中で「弟」を描こうとしたのは本当に「挑戦」でした。

主人公のひとり「夏希」には理想的な「弟」を付けよう、と思いました。名前も「春彦」なので影響を受けていますが、三浦春馬さんのようにスマートで優しくて思いやりにあふれていて、チャーミングな男の子を描こうと思いました。姉さんとその恋人に対して、精一杯の優しさを降り注ぎます。

『たしかなことばをつづれ』の中でもうひとりの主人公「遼太郎」にも弟がいる旨を一言書いていました。

更に話中で春彦が「遼さんの優しさは、どこからきてるんですか」的な問いかけをするシーンが何度かありますが、話の中ではその答えを出さずにいました。

遼太郎の弟とその「答え」を書こうと思い、現在投稿中の「告白」の連載を始めました。

本当は3話くらいで完結させるつもりでしたが、遼太郎の弟「隆次」を丁寧に描く必要もあり、思った以上に長くなっています。

結末はまだ自分でもわかりません。

「春彦」と「隆次」は対象的な弟たち、です。隆次はASDという病気を抱え、生きづらさを感じています。
いわば陰と陽、です。

屈託のない夫婦、夏希と遼太郎が、陰である「隆次」とどう向き合って、どう導いていくのか、自分でも楽しみです。

良かったら読んでください。


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