日本史授業脚本「31.明治十四年の政変」
上の写真は政商の五代友厚と黒田清隆です。この二人の「開拓使官有物払い下げ事件」が汚職事件としてマスコミに叩かれたことで、「明治十四年の政変」が起こってしまいます。
でもこの二人は、日本の国益の為にムチャクチャ尽力した二人です。マスコミが「問題だ!」と言ったことが問題になるというのは今も昔も変わらないですね。
黒田清隆は、戊辰戦争で敵の大将だった榎本武揚の助命を嘆願した人物です。対決している敵の大将の助命を求める軍人なんていますか?しかも「榎本武揚を死刑にするような政府なら、自分は辞めて坊主になる」とまで言ったのだから、情の深さが半端ない人です。
さらに北海道をロシアから守るために、全力で開発しようとしていました。現代にもそれくらい気概のある「北海道開発庁長官」がいて欲しいですよね。
一方の五代友厚も、教科書では「政治家とずぶずぶの悪徳商人」みたいなイメージで取り上げられていますが、全然違いますからね。
「大阪」経済を爆上げした人物で、大久保利通、板垣退助、木戸孝允の会談である「大阪会議」の影の功労者でもあります。
とにかく国のために尽力した黒田と五代を、マスコミは平気で貶めます。今と同じですね。国のために気概のある政治家ほど、叩くんですよね。何の利権を守ってるのかわからないけれど…。
何はともあれ、そんな窮地に立たされた二人を、うまく救ってくれたのは伊藤博文です。議会の開設時期をめぐって対立していた大隈重信を追い出しつつ、スキャンダルをうやむやにしてくれました。
大隈重信はかわいそうな気がしますが、そんな大隈を政府に復帰させるように動いたのも黒田清隆ですからね。思想や政策は違っても、国のために働く政治家として互いに助け合っているのが、この時代の政治家の良いところですね。
その点、今の政治家は、互いに足を引っ張り合っていて見苦しいです。だれのための政治なんでしょうね。
いずれにせよ、この政変によって議会開設に一歩近づくことになったのは事実。登場人物一人一人の思いとともに、このできごとについて学んでいければいいと思います。
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