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ボランティアの日本語教師

昨年4月から、ある場所でボランティアとして日本語教師をしています。
以前、会社で海外事業を担当していた頃、毎年1~2名ほどを日本の本社に研修で派遣する際に、簡単な日本の挨拶や仕事の用語を教える機会がありました。その貴重な経験を活かし、ボランティアとしての日本語教師としての役割を引き受けました。
まもなく1年が経とうとしていますが、この期間に、さまざまな感動や学びがありました。
言葉を通していろいろな方と繋がる瞬間、異なる文化を共有することの素晴らしさを改めて実感しています。生徒との付き合いの中で、お互いに気づきや成長が生まれ、共有される瞬間が心に多く残っています。

素晴らしい経験になっています

オンラインでの日本語教師

9月頃からは、オンラインを通じて日本語の授業を始めました。
これまでに約10人の方々にお教えし、初心者から以前勉強していたが途中でやめてしまった方、将来的には日本で働くことを夢見る方、そして老後の楽しみとして日本語を学ばれている方など、実にさまざまな個性的な生徒たちと出会いました。
現在も、その中から6人の方が継続して学習を続けています。
オンラインの授業では、さまざまなバックグラウンドを持つ皆さんと交流できることが、素晴らしい面の一つです。

オンラインでも始めました

教案つくりに数時間

初めて教案を作成した時、1つのスライドをつくるのに驚くほどの時間がかかりました。特に「ひらがな」「カタカナ」の部分だけでも数時間が経過してしまいました。
広く利用されている「みんなの日本語」をテキストとして使用し、1課を3回に分けて授業を進めていますが、1回分の教案・スライドを作成するのに2~3時間ほどかかります。
基本的な文法の説明や例文の提示、それを元にした練習文の作成などを行いますが、分かりやすさを追求するために、文法の説明の仕方やイラストにも細心の注意を払います。
慣れてきた今でも、作成には相当な時間が必要です。
最近では、ChatGPTを利用して例文の作成に若干の助けを得られるようになりましたが、それでもなお手間がかかります。
時間と労力をかけた先に、生徒たちがより理解しやすく、わかりやすい授業が実現されることを願いつつ、日々の挑戦を重ねています。

試行錯誤の連続

初心者ではなく、一定の日本語の学習経験がある生徒たちにとっては、「みんなの日本語」は既に習得済み。
そこで、マレーシアで手に入るテキストから最適なものを見つけ出し、それをベースにして、教案とスライドを一から手作りしています。
この過程は手間暇かかりますが、非常に有益で充実した経験となっています。
自らが教材を厳選し、教案を創り上げる中で、自身の日本語力の確認ができ、同時に教える方法に対する洞察も深まっています。
このプロセスを通じて、自らの成長を確認できることが、非常に意味深いものとなっています。

日進月歩で進んでいきたい

オンライン空間で、彼らの日本語の成長を見守りながら、お互いに言葉を通じてつながる温かいコミュニティが広がっているのを実感できます。
ボランティアの枠を超えて、これからも日本語教育の場で、学びと感動を多くの方々と共有していけることを願っています。
これからも、生徒と新たな挑戦や喜びを分かち合いながら、日本語教育の旅を続けていくことが楽しみです。

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