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あらためて コーチングについて

授業の後のフォローアップについて前の記事に書きました。
私は、事前に、その生徒の理解度や関心の的などを考慮して、ベースとなるスライドをカスタマイズさせています。
そして、授業後も、ただ単にスライドをシェアするだけではなく、フリートークで話題に出たことを深掘りしたり、弱みを中心に据えて練習問題を加えたりしています。

日本語を教えるプロセスは、まさに「コーチング」のプロセスであると思います。

大学卒業後、シンガポールに赴任したとき、多くのスタッフをまとめる必要に迫られ、当時少しずつその重要性が知られ始めていた「コーチング」についての本をいろいろと読み漁りましたが、いまそれが役に立っています。

コーチングとは

目標達成に必要な知識やスキルなどを確認して、それを個別に対応して備えさせるプロセスのことをコーチングと言います。
コーチングで大切なことは「双方向」のコミュニケーションです。
つまり、一方通行の指示ではなく、相手にも思っていることや感じていること、意見を言ってもらう「インタラクティブ」なアプローチが不可欠なのです。
自発的な行動を促すように、コミュニケーションを通じて、相手に新しい気づきや新たな視点をもたらし、目標達成に向けて、必要な行動を起こさせることが重要です。

コーチングの流れとは

一般的に、コーチングは以下のような流れで進められます。

①信頼関係の構築
コーチとコーチを受ける相手との間に信頼関係が築かれていることが、コーチングをスタートする際にはまず重要です。

②傾聴して理解する
コーチには相手の話を注意深く聞き、理解することが求められます。
それによって、相手の状況や問題点・課題、ニーズを正確に把握できます。

③目標設定とアクションプラン
相手のニーズや問題点を把握した時点で、相手と一緒に目標を設定します。そして、それを達成するための、アクションプランをできる限り具体的に立てることが、コーチングの重要な活動になります。

④能力を引き出し伸ばす
コーチは、相手の潜在能力を引き出し、それを引き伸ばすのを手助けします。
相手が自分の能力に気づき、それを最大限に発揮し、活用できるように導いていくことが重要なのです。

⑤成長の促進
コーチは、相手に新しい視点やアプローチを提供することで、快適な領域(コンフォートゾーン)から出ていくことを促します。
さまざまな挑戦を通じて、相手の成長を促すことがコーチングの目的の一つです。

⑥フィードバックとサポート
コーチは相手の成果を確認し、建設的なフィードバックを、適切に提供します。それと同時に、困難な時にはサポートをします。

これらの要素がすべて組み合わさることで、コーチングプロセスが効果的に実現されます。

いろいろな方がいて大変ですがやりがいがあります

人間関係が重要

コーチングのプロセスは、まさに、日本語講師の教えのプロセスと同じですよね。
コーチングは基本的に1対1で行われますが、日本語講師も同じだと思います。
個別に、相手の考え方や価値観、理解度、目標などをを理解し、フィードバックや実践などを通じて、生徒に成長を促します。
その前提となるのが、信頼関係の構築です。
日々の授業を通じて、いかに人間関係を構築していくのかが、最も重要な前提条件となります。

常に新たなことに挑戦し、生徒とともに成長し続けられる講師でありたい、そう強く決心しています。

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