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リモートID機能が正常に作動しているかどうやって判定しますか?
標準マニュアル内での変遷
リモートIDについて標準マニュアルに記載されたのは、国土交通省航空局標準マニュアル①(令和4年6月 20 日版)と
国土交通省航空局標準マニュアル②(令和4年6月 20 日版)です。
マニュアルは変更・更新されるので発出される日付に注意しましょう。
標準マニュアル①は場所を特定した申請について適用されるもの、
標準マニュアル②は場所を特定しない申請について適用されるものですね。
標準マニュアル① (令和4年6月 20 日版)
https://www.mlit.go.jp/common/001218179.pdf
標準マニュアル②(令和4年6月 20 日版)
https://www.mlit.go.jp/common/001218180.pdf
これらはもちろん、リモートID発信義務のある機体にのみ適用されます。
ところがこの半年後の変更(令和4年 12 月5日版)で、どちらの標準マニュアルからもリモートIDの記載が無くなります。
リモートIDの発信確認はしなくても良くなった?
確かに標準マニュアルには記載は無くなりましたが、飛行前の確認については次の文書があります。
(3) 無人航空機の操縦者等の義務
1) 無人航空機の操縦者が遵守する必要がある運航ルール
(中略)
b. 飛行前の確認
(中略)
(e) リモート ID 機能の作動状況(リモート ID 機能の搭載の例外となっている場合を除く。)
令和4年 11 月 2 日
教則は法律ではないので「従う義務はない」という解釈をしたいのですが、そうはいきません。
実は航空法「航空法施行規則」に記載があります。この記載が教則に記載さ入れている根拠となっています。
(飛行の方法)
第二百三十六条の七十七 法第百三十二条の八十六第一項第二号の規定により無人航空機を飛行させる者が確認しなければならない事項は、次に掲げるものとする。
一 当該無人航空機の状況
二 当該無人航空機を飛行させる空域及びその周囲の状況
三 当該飛行に必要な気象情報
四 燃料の搭載量又はバッテリーの残量
五 リモートID機能の作動状況(第二百三十六条の六第二項各号に該当する飛行を行う場合を除く。)
2 無人航空機を飛行させる者は、前項第一号及び第五号に掲げる事項を確認する場合において、当該無人航空機(当該無人航空機にリモートID機能を有する機器を装備する場合にあつては、当該機器を含む。)の外部点検及び作動点検を行わなければならない。
結局のところ、リモートIDの健全性を確認しなくてはならないのです。
標準マニュアルの中での記載から考える
ここではリモートIDの健全性に対する確認方法を(令和4年6月 20 日版)の標準マニュアルに立ち返って考えてみましょう。標準マニュアル中では「1.無人航空機の点検・整備」に記載されています。
・リモートID機能が正常に作動しているか(リモートID機能を有する機器を 装備する場合) 具体的な例:リモートID機能が作動していることを示すランプが点灯して いることの確認
標準マニュアル①と②どちらも記載があり、共通している事から重要な位置づけです。しかし、具体的な確認方法がランプの点灯という簡易なものになっています。これは外付けリモートIDを前提として記載されていると考えられますが、ランプが無かったり内蔵リモートID機体だったりする場合はどうしたら良いのでしょうか?
また、ランプが点灯していたとしても正常に作動しているかどうかをどのように確認するのでしょうか?
外付けリモートIDの電池が切れや故障で、飛行中にリモートIDが発信しなくなると航空法違反になる可能性があります。これを防ぐために「飛行前」に健全性を確認する必要があります。
リモートIDの健全性を確認するタイミング
リモートIDの健全性はいつ確認するのでしょうか?
それは「飛行前」です。
マニュアル内次の中に書かれています。
(1)飛行前の点検
飛行前には、以下の点について機体の点検を行う。
つまり、令和4年6月 20 日以前に登録申請があった機体は、飛行前にリモートIDの健全性を確認せずに飛行してはいけないのです。
リモートIDの健全性を確認する方法
電波は目に見えないものです。もしかすると、リモートIDのLEDが点灯しているのに、電波を出していなかった。ということもあるかもしれません。
これを確認するため、リモートIDの電波を受信する方法があります。電波の確認を行えば「外付けリモートIDの電源入れ忘れ」というヒューマンエラーを防止できる可能性もあります。
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