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2020年10月の記事一覧
コーヒーについての四〇〇字「偏愛」
彼に初めて会ったのは八年前。それは使い古された言葉だが体中に電気が走るような衝撃的な出会いだった。
彼によって私の概念は覆された。
でもそのころの私にはまだ彼のポテンシャルを活かしきれるほどの能力はなかったし、その潜在能力に気づいてやれることもできなかった。
それでも彼は私の中で特別な存在となり、私の歩むべき道に少しずつではあるが導き苦楽をともにしてきた。
私も少しずつではあるが、彼の魅力
コーヒーについての四〇〇字「カリブレーション」
開店準備が整うと、すぐにコーヒーが欲しくなる。
お客様より先に店主である自分のためにコーヒーを淹れることに少しばかり後ろめたさを感じつつも、カリブレーションだと自分に言い聞かせて私はエアロプレスを取り出す。
今日のコーヒーはアリピオ・ズニーガ。私の肝入り。
コロンビアのピンクブルボンをアナエロビックで仕上げたユニークなオリジン。
フローラルかつトロピカルなアロマが心地良く、ベリーや柑橘、さ
コーヒーについての四〇〇字「許容範囲」
一昔前まで生産処理といえばナチュラル、ウォッシュト、ハニー(パルプトナチュラル)ぐらいのものだったが、近年アナエロビックをはじめ様々な生産処理に注目が集まるようになってきた。
中には発酵の過程で柑橘の果汁や乳酸菌飲料を加えるようなものもあり、どこまでがコーヒーとして許容できるか、という話にあることがあるが、私としてはコーヒーチェリーが適正に育てられた品質の高いものもので、おいしければ何でもオー
コーヒーについての四〇〇字「次の一口」
コーヒーには色んなタイプがあります。
例えば本を読んだり書き物をする傍らに置いてゆっくり楽しむもの。スウィーツや食べ物とのペアリングを楽しむもの。一口ひとくちじっくり味わいながら、向き合いながら堪能するもの。
TPOや、豆のクオリティなどに合わせて選ぶと、コーヒーとともに過ごす時間がより豊かなものになるでしょう。
今日のコーヒーはぜひ一口ひとくち向き合って堪能していただきたい。