がん患者さんの日常生活の辛さを解消するメディアSpeakについて #Speakやってて思うこと
がん患者さんの日常生活の嫌なことを減らしたい会社PEERのさとうです。ここ数年エネルギーを注いでいるSpeakというプロジェクトについて、日々思っていることを書きます。最初に、Speakのご紹介です。
Speakで、がん治療と社会生活を両立させよう
Speak(スピーク)は、がん患者さんの日常生活を豊かにするメディアです。特に、がん治療と社会生活の両立を考える働き世代をターゲットに、治療と副作用と上手に付き合って、治療中も自分の人生を続けてもらうための情報を提供しています。そして、同じような仲間と出会える専用SNSを通じて、情報交換や励ましあったり、孤独感を解消したいのです。
コロナ禍で直接話せなくなった
普段からがん患者さんのお話を聞く仕事をしておりまして、その中でコロナウイルス感染症の波がやってきました。2020年1月頃から厳戒態勢になり、がん患者さんたちは一般の人よりもより厳しい環境の中で、気軽なおしゃべりも、情報共有もできずにおりました。院内もピリピリしていて、看護師さんたちも以前のように気軽に声をかけたり話したりすることが難しくなりました。
普段でもアレはコレはと疑問と困りごとが多い時期のがん治療を始める患者さん、治療が続いていてどんより落ち込むことがある患者さん、どの時期の患者さんも孤独感を募らせていました。ネットを見れば人はたくさんいますが、欲しい情報に辿り着くのが大変です。そして、ネット疲れでもうやだわと諦めてステイホームの患者さんたちが増えてきました。
病院の患者会もお休みになり、オンラインで一部運営されていましたが本当に数が減りました。がん患者さんが多く集まる病院を調査したところ、オンライン開催が増え、中止した病院もありました。そして、2023年までこの状況が続き、次第に医療ケアの分野にもオンラインもアリだよねの空気が流れてきました。
コロナ禍に、オンラインに適した情報提供方法の「Speakコラム」を開始
情報提供で大切なことは、必要な情報を、できるだけ端的に、かつ、必要な深さで伝えることです。今まで対面で話していた時に渡していたプリントやデータを公開するだけではなく、対面で拾っていた部分をオンラインで使えるようにするために、私は過去の患者さんたちからの質問データを洗い出しました。ピアでは今まで15000人くらいのがん患者さんとお話ししてきた過去ログがありますので、個人的なメモからトピックを洗い出しました。そこに医療者が患者さんに伝えるべきことリスト(ガイドライン)をマッチさせて、項目ごとに理論と現実的にそれをどう実現するのかのハックを混ぜたコラムを作りました。これがSpeakのコラムです。
どこかにいる近い人とニックネームだけで繋がれる「Speak SNS」も作りました
がん患者さんは多いです。年間100万人の人が新たにがんと診断されています。しかし、100万人は人口の1%未満。60歳未満だと、0.3%くらいです。1000人集めて3人。その中に自分と同じような年齢や状況で治療も似ている人って、なかなか出会えないと思いませんか。
病院には治療中のがん患者さんが集まりますので、がん患者さん同士が出会いやすくなります。ならば、がんの人たちが集まっていて出会える場所を作ろうと考えて、がん患者さん専用SNSを作りました。こちらはまだ試験運転中ですが、こんな感じです。
Speakは、がん患者さんの日常生活の困りごとを最小にする、先回りしてサポートするメディアになりたい
現在は、個別性の高い課題に関しては、がんになって困ったら相談してね、解決方法があるよ、という追いかけ式解決手法がメインです。それを、もし、先回りできたら。しんどい時期に困ってスマホの画面を睨めっこして何時間も検索する労力を減らすことができます。
そのために、Speakにたくさん皆さんとのやりとりを集めたいです。皆さんの呟きは、PRO(patient reported outcomes)と言われます。よく臨床試験で使われる用語ですが、日常生活の困りごともPROが役立ちます。インタビューやアンケートでは、改まって考えてしまうので、インパクトの強いところや言いやすいところに回答が集まります。それではなく、日頃のちょっとした本音が、未来のサポートを作る糧になります。
そのために、SpeakSNSのアクティブユーザーを常時1万人いる状態を目指しています。情報や繋がりを集めて、みんなの困りごとに先回りできるメディアになりたいのです。
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