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祖父母と過ごす大切な日常

私の日常のなかには、おじいちゃんとおばあちゃんの存在感が大きい。

特に母方の祖父母。
2人は米寿、88歳を祝ったところである。90歳にも近くなってきて、次第にできないことが増えてきた。私は2年前に休職し、体調が落ち着いてきたころから2人の面倒をよくみている。離れて暮らしているため、週に一度必ずバスでうちに来て、一緒にご飯を食べたり買い物をしたりする。病院など色々な用事のため、結局週に2、3回は会うことになる。会うと一日が本当に濃くて、感覚的には毎日会ってるよう。電話はほぼ毎日している。

祖父は働き者。毎週のように私の家の庭の草取りや掃除をしてくれる。ふと気がづくと、椅子の足についた埃を一生懸命取ってくれていることも。少し体が不自由なので危なっかしくて、「おじいちゃん!しなくていいよ!」と言うのだが、やるといって聞かない。先週はサプライズでひまわりの苗を植えてくれた。苗を持ったままバスに乗るなんて、祖父の体のことを考えると危ないので事前に相談してほしかったが、苗を持ってバスに揺られている祖父を想像すると微笑ましい。

そして祖父は読書家である。近所の図書館に通い、難しそうな本をいつも読んでいる。その姿を見ていると私も本が読みたくなってくる。何度か図書館についていき、一緒に本を借りてもらったこともある。小さな図書館はとても居心地が良かった。本好きな祖父にとって良い気分転換になる場所なのだろう。

反対に、祖母は怠け者。完璧な凸凹コンビである。現在は、料理などの家事はほぼすべて祖父がしている。病気のため手が思うように動かないとよく言っているが、きっと怠け者の言い訳。それでも鱚のフライはたまに食べたくなるようだ。スーパーに鱚が出ているとフライにしておすそ分けしてくれる。それが本当に美味しくて、私も家族も楽しみにしている。

怠け者の祖母にも得意なことがある。それは裁縫。毎日手を動かさないと、体も頭も心もどんどん動かなくなっていってしまう。祖母は怠けてしまうので、私たち家族は時々裁縫の仕事を依頼する。簡単な雑巾を作ってと依頼すると、想像していたよりかなり綺麗な、そして大量の雑巾が出来上がる。他にも祖父の大きなお腹に合わせたズボンの直しなど、難しそうなことを高クオリティで完成させる。作ってくれたiPhone用ショルダーバッグは私のお気に入り。

私は2年間休職し、体調も安定してきたこの頃。前回のnoteに書いたように、現在はフリーランスとしてリモートワークで細々と働いている。まだ本当に細々なのである…。ちゃんと働かないとと焦る気持ちはあるが、今の私の働き方じゃないと、祖父母とこんな風には過ごせないだろう。

それでも私もこのままではいかないし、だんだんと環境は変わってくる。祖父母も介護が必要になるかもしれない。仕事のこと、大好きな祖父母のこと。家族と協力しながら、みんなができるだけ良い方向に進めるように、優しい気持ちでいられるように、大事に日々を過ごしていきたい。

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