街のバリアフリーについてのアンケート

 以前(と言っても約7年前ですが)、社会福祉士会の研修で、社会調査についての講義・演習があり、その中で行なった「バリアフリーの認知度のアンケート」について、載せてみようと思います。

 まずは、どのようなアンケートを行なったのかを載せます。

このアンケートは地域福祉計画に定められた地域のバリアフリーについての理解を確認するために行うものです。なお、このアンケートは無記名であり、このアンケートに答えたことによってあなたに不利益が生じることはありません。
回答するなかで、あてはまるものにチェックをお願いいたします。
問1.あなたの性別を教えてください。 
   □男性    □女性
問2.あなたの年齢を教えてください。
   □20代   □30代   □40代   □50代   □60代
問3.あなたのお住まいの地域はどこですか。(回答略)   
問4.住んでいる地域では高齢者や障害者が外出しやすいと思いますか。
   □そう思う  □そう思わない  □どちらとも言えない
問5.「バリアフリー」という言葉を知っていますか。
   □知っている  □知らない   □どちらとも言えない
問6.バリアフリーが実感できる公共建築物は以下のなかでどれですか。3つ選んでください。
  また、バリアフリー化してほしい公共建築物はどれですか。3つ選んでください。
 1学校    2病院又は診療所  3集会場又は公会堂   4保健所
 5市役所    6老人ホーム、 7保育所  8福祉ホーム
 9老人福祉センター、身体障害者福祉センター  10図書館   
 11博物館、美術館  12駅  13バスターミナル 
 14フェリー乗り場  15航空旅客ターミナル施設(空港)
 16公衆便所  17百貨店、マーケット  18飲食店  
 19郵便局   20理髪店  21クリーニング取次店  22質屋
 23貸衣装屋  24銀行  25一般公共駐車場   26劇場
 27観覧場   28映画館  29演芸場   30集会場
 31展示場   32ホテル又は旅館  33体育館
 34水泳場(プール)  35ボーリング場   36公衆浴場
 37料理店   38共同住宅(アバート、マンション)  39公園
問7.バリアフリーを推進するために必要とされる取り組みはどのようなものだと思いますか。
   □福祉マップの作成   □講演会、セミナー 
   □市役所のホームページでの広報  

 下記がアンケートの集計結果です。

 尚、問1~3の結果は、地域差がありますし、アンケート回答者の情報も含まれていますので、省いています。また、問7の39個の項目は、バリアフリーの指針になっている「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」でのバリアフリー化されるべき建物として挙げられているものを確認して書いています。

 回答者数:47名(男女比 約1:2)

問4 住んでいる地域では高齢者や障害者が外出しやすいと思いますか。

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問5 「バリアフリー」という言葉を知っていますか。

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問6 バリアフリーが実感できる公共建築物は以下のなかでどれですか。3つ選んでください。
  また、バリアフリー化してほしい公共建築物はどれですか。3つ選んでください。

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問7 バリアフリーを推進するために必要とされる取り組みはどのようなものだと思いますか。

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 結果を見てみると、実際にバリアフリー化がされていると思われていた「駅」が思ったよりバリアフリー化されているという認識になかったことが分かります。また、「実感できる」「してほしい」のどちらとも「0」となっている項目が「6つ」もあり、見向きもされていないことも分かった。そして、日々利用している頻度、生活習慣、家族状況によっても、ばらつきができてしまったと思った。
 また、「交通」「買い物」についての施設は、ある程度バリアフリーが意識されているにも関わらず、「娯楽」の施設では、取り組みが実感されていないことが分かります。
 反省点は、アンケートの回答者(福祉に興味がある人を中心にアンケートを行なったこと)に偏りがあったことや、説明がうまくできなかったこともあり、整理してアンケートを実施できたら、(例えば、「娯楽」「公共」など)よかったと思う。
 調査をした中で、市町村によって取り組み方の違いがみられ、市民の関心があるかないか、の違いがはっきり分かった気がします。
 1日の利用者数が多いところは自然と車いすの方が多く利用しており、バリアフリーにしなければならないという雰囲気があるが、利用者数の少ないところは、バリアフリーさえもしていないところがある。
 この調査を行う中で、回答者がバリアフリーについての再認識ができたこと、まだまだ生活場面全体にはバリアフリーが広がっていないことが実感できました。また、アンケートの趣旨としても「興味がある/ない」によって回答してもらえないこともあるので、注意しないといけなかったです。
 今回は「物理的」バリアフリーにしか重点を置いていなかったが、「心理的」「社会的」バリアフリーについてのアンケートと合わせて行なうと違った見方ができると思う。また、ここでは「バリアフリー」と漠然と書いてしまい、具体的な取り組み(手すりをつける、スロープの設置、段差をなくす 等)を書いていなかったので、分かりにくさもある。


 この調査については、約7年前に行ったアンケートでもあるので、最近の状況や認知度を確認するうえでも、これからも機会があれば行なっていきたいと思います。

 初期のコラムでバリアフリーについて書いていますが、ちょっとまだ未熟な文章です。


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