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この人は無理だ・・・。

 以前の記事で「福祉は誰でもできる」「本人の気持ち(心)次第です」と書きましたが、それでも「何だか分からないけど、この人は(福祉で仕事をするのは)大丈夫だろうか?」と思うことがある。

 もちろん、利用者に対する暴力はしてはいけませんが、一緒に仕事をしていて「なんとなく」不安な人はいます。

(1)職員や利用者の話を聞いていない、視線が利用者の方を向いていない
 
いざ介護や福祉の仕事はどれだけ細かなことが気付くのか重要なことが多い。人に聞こえないような一言をどれだけ拾えるかだと思う。そのためには利用者に対峙して「近づく」ことだと思う。真面目に「近づく」人には、利用者は嫌な態度はとらない。
 こうなると、落ち着きのない人はどうかと言われるけど、対面して「真剣で色んなことを気にしてしまうから落ち着かない」と分かってくると見方が変わってくる。これは利用者からでも同じ。フワフワしている人とそうでない人は、本人の自覚がないだけだけど、周りからでははっきりと分かる。

(2)自分の基準を人に押し付けようとする、反論する 
 経験者では、何となく自分の方法を確立していて、そのままの方法で進めようとする。これまでは利用者や家族と綿密に話し合い、「こうしよう」と決めたことも変えてしまうこともあり、チームケアの形が崩れてくる。そこで、チームの一人が支援方法について提案すると(相手からは注意と捉えられる)、
 「○○さんはこの方法で満足しているんです!!」
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 満足と言うのは、利用者とちゃんと話をして、お互いに納得することが必要だと思う。でも、一方的に「こうするよ」と言われても、利用者は混乱することが多いと思う。

(3)いちいち報告してくる(やったことも、やらなかったことも)
 報告は大事!!
 だけど、何でも報告することはない。僕から見ると、(やったこと、やらなかったことの)報告をすることで、責任を他人に押し付けているように思ってしまう。自分のしたことに自信がないのかもしれないけれど、自信がないことは伝わりやすく、そこを一歩乗り越えてほしいと思っている。ちゃんとできることは大事だけど、利用者や他の職員は、「今やってほしいこと」「今できること」で見ているから、頑張りすぎていないかと気にしてしまうこともある。

(4)自分の理想が高くて「こんなことをするためにここに来たんじゃない」というオーラがある
 新人として、最初の挨拶の時のオーラで感じ取ることが多い。「辞めたい」オーラかもしれないけれど、早く自分の居場所へ行きたいというオーラかもしれない。どちらにしても、(この時点では)自分のことしか見えていないことが多い。慣れてきたり、業務が分かってくると落ち着いてくる。けれど、本来の業務でないことを頼まれると、急に機嫌が悪くなる。必要なことだよと伝えても、仕事についての意識が高く、「こんなことで機嫌が悪くなってしまっては、先が思いやられる」「面倒くさい(お互いに)」と感じてしまう。

(5)自分の相談したいことを優先して、人の手を止めてしまう
 
福祉では、急な変化や対応が多い。だから、いつでも対応できるように、本来の業務をしながら、自分の能力の5%くらいは余裕を持たせておくことが多い。でもって、そこに相談事を持ってこられると、ほんの少し手がとまる。今でなくてもいい事や、僕では答えられない事に対して「すぐに」聞こうとするから、ちょっと邪険に対応すると『嫌な上司』になってしまう。聞くことが悪いとは思ってはいないけれど、タイミングが悪い。このタイミングや距離感の悪さが利用者との関係に影響しないといいなと思ってしまいます。
 
(6)おしゃべりが多かったり、話し方に品がない
 その人の個性は否定はしたくはないけれど、そばで聞いていても「今の言い方は・・・」と思う。注意はするけど、僕だけが言ってもどうでもできないことがある。そして、「雑談力」というには、内容が無計画すぎたり、度が過ぎてしまうと利用者の不安にもつながる。また、名前を呼ぶときでも、馴れ馴れしくせずに、「○○さん」「○○くん」と相手に敬意を払って接する。

 じゃあ、僕自身は(1)~(6)に当てはまらないのかと言えば、思い当たることはある。ただ、頻度や人への影響力の度合いの問題で、周りのことが見えていれば、自分でなんとかしようとするはず。
 「無理な人」と書いてしまいましたが、そういう風に感じて、拒否してしまわないように、ちょっと気になる人でも、ちゃんとサポートして、指導する能力が必要だと感じました。

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