見出し画像

「酔った勢い」なんて言葉がありますが

よく「酔った勢い」って言いますよね?

僕はその「酔った勢い」というやつが分かりません。

体質的に酒が飲めない、いわゆる下戸というやつなので
「酔う」イコール「潰れる}
だからです。

だんだん酔ってくるけれど、酒に弱いからすぐに気持ち悪くなる
なんてことはなくて、
おちょこ半分の梅酒でも一瞬でアウトです。
ビールでも一口ゴクリと飲んだら終わりです。

なので「酔った勢い」というのを経験したことがありません。

「酔った勢い」ってどんな感じなんでしょう?
本人は覚えている?
それとも記憶がなくて後で聞いて青くなる?

「酔った勢いで、昨夜はガツンと言ってやったよ!」
なんて少しだけいいなぁと思います。

まぁ、この場合は自分で「言ってやったよ」なんて言っているんで
覚えているんでしょうね。
酒で普段抑え込んでいる理性や羞恥のガードが少し下がって
気持ちが大きくなっちゃんでしょうね。
自分である程度コントロール出来ている間の「酔った勢い」は
あってもいいのかなぁ、なんて思います。

パーティや宴会でウェイウェイ馬鹿騒ぎ出来るのも、こういう酒の効能があるからでしょう。
下戸にとっては、酒の力を借りて楽しくなるなんてこともないので、
基本的にはいつも素面(シラフ)です。
100%理性が働いています。

学生時代も学園祭で飲んで騒いでウェーイ!!
なんてことをしたことがありません。
(今ではNGなところも多いようですが、昭和の大学では学園祭で酒は飲み放題でした)
酔った連中に混じって一緒にはしゃぐフリをしたことはありますが、いかんせん普段と全く同じ精神状態なので、ものの5分もしたらすぐに飽きちゃいます。
テンション同じについていけなくなります。

「お前、昨夜は役員に食ってかかって挙げ句に潰れちゃって、後始末大変だったんだぞ、あのあとちゃんと帰れたか?」

これはヤバいパターンです。
こういうタイプの方、うちの会社にもたまにいますよ。
普段は温厚で物静かなのに、酒の席ではオラオラになっちゃうような人。
翌日、昨日は大変でしたね?!って声掛けても
「え?俺なんか迷惑かけた?」
て全然覚えていない。

記憶は吹っ飛んで全然覚えていないのに、立ったり歩いたり喋ったりしているって
怖いですよね。
その時は何が身体と精神を制御しているんでしょう。
奥の方からもう一人の自分みたいなのが覚醒して出てくるんでしょうか?
ジキルとハイドみたいな?
うわぁ怖い。
きっと本人も怖いと思いますよ、こういうの。
酒で失敗するというのはこの手のタイプの人なんでしょうか。

こういう酒癖が悪いと言われるタイプとは別に、あの人の酒は良い酒だよね、
というタイプの人もいますが、彼らは覚えているんでしょうか?
何かに乗っ取られていても楽しく良い酒のパターンってあるんでしょうか。

「もう何もかも嫌になっちまった、ちくしょう。忘れるために飲んでやる」
みたいなダウナーなのは、本当によくないですけど、
乗っ取られても楽しくなっちゃうような人は、いいかもしれないですね。

アッパー無意識とダウナー無意識。

記憶がある人、忘れちゃう人、いずれにしても
ある程度の理性を持ちつつアッパーな感じで「酔った勢い」を
味方に出来るようにはなれればよかったかなぁなんて思います。

<了>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?