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素敵なセリフがあった今週のNHK朝ドラ『ブギウギ』

NHK朝ドラ『ブギウギ』面白いですね!

リアルタイムでは観れなくなったので、毎日録画して夜に観ています。

さて、今週思ったよりも太平洋戦争の時代は早送りでサクッと終わりました。
あまり引っ張られても観ている方もつらいですからね。

戦時中は思うような歌唱と舞台が出来なかった「福来スズ子とその楽団」
戦争が終わり、米軍が進駐してきたことも追い風になって、ステージの依頼は続々と舞い込むようになります。

さて、これからだ。
というところですが、スズ子は「福来スズ子とその楽団」を解散して次のステージへと向かう決心をします。
結成から4年半、厳しい戦時中も一緒に苦労してきたバンドの仲間達ですが、他からも声がかかってくるようになってきたのです。

いつまでもここに留めおいていてはダメだ。
皆が自分の好きな音楽を演奏を自由に出来る時代がやってきたんだ。
次へ進もう。

そうスズ子は考えたのです。

「わてらはもう自由や!」

「みんなにおおきに言うてこの楽団を終わりにしたい
 みんな、ほんまおおきに」

楽団のメンバーに想いを伝えたスズ子。

そのスズ子に対して楽団のみんなも感謝の言葉で応えます。

そして、リーダーでトランペットの一井が言ったセリフが素晴らしかった。

「俺たちは楽器鳴らして戦争を生き抜いた。
引っ張ったのは、福来くん、君だよ。
本当にありがとう」

一位は、スズ子も所蔵していた梅丸楽劇団でバンドマスターもしていたトランペット奏者でした。
スズ子が一緒に楽団をやってくれないかと最初に声をかけたのも一位です。
スズ子の大ヒット曲「ラッパと娘」でも息の合ったステージを見せてくれていました。
きっと、スズ子が音楽的に一番信頼していた先輩ミュージシャンで、年嵩の一位も一緒に活動する間にスズ子の才能と人柄を認めていたんでしょう。

「俺たちは楽器を鳴らして戦争を生き抜いた」

なんて素敵なセリフだろう。
そうです、戦争中であっても人を殺める銃を持つのではなく、
人を楽しませる楽器を鳴らして、彼らはミュージシャンは生き抜いてきたんです。
戦時中はそんな成人男性は非国民扱いだったのかもしれません。
でも、彼らはそれしか出来ないから、楽器を演奏することしか出来ないからこそ、信念を持ってそれをやり続けたんです。

政府の干渉やトップの癒着など色々言われることも多い大手メディア。
NHKも例外ではないですが、それでもドラマ部門ではしばしば現代の風潮に警鐘を鳴らすようなメッセージを常に発信してきたように思います。
あからさまにそうとは分からないように。

今作のNHK朝ドラでも、エンターテインメントを描きながら今の時代に警鐘を鳴らして、我々に忘れてはいけない何かを伝えてくれようとしているんじゃないかな。
そんな風にも思うことがあります。

<了>



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