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『複業を語る』外伝:研修講師をするときに気をつけている3つのこと

ここまで、企業内診断士の副業・複業の実態について語ってきました。今回は、その複業の一つである「研修講師」について、外伝的に語ってみたいと思います。

題して、「研修講師をするときに気をつけている3つのこと」

先日、大塚商会様の理論政策更新研修に登壇する機会を頂戴しました。

おかげさまで、65名の方にご参加いただき、事務局の方のフォローもあって、無事、4時間の研修を終えることができました。

そして、『企業内診断士』の自分が、研修講師をした時に気をつけた3つのことについて、言及したいと思います。


1)テーマに気をつける
これが一番、大切なことですね。

以前から、研修講師はやってみたかったのですが、テーマの選定に関しては、正直、何を話せばいいのかよくわかりませんでした。

自分は、何もしなくても人が話を聞きに来てくれる、偉いプロの研修講師ではありません。「自分の研修に来てください」というためには、自分が「本当に」お勧めできるネタじゃないと駄目だと思いました。「話せること」はたくさんありますが、一歩進んで「話したいこと」でないと、強くお勧めするのは厳しいとも思います。なので、いろいろなところで受けた研修や、聞いた話の中で、「これはみんなに伝えたい、知って欲しい」と強く感じたネタを選びました。

それが、「チームの生産性を高めるために必要なことは何か」です。

新型コロナ禍、テレワークが進み、職場の一体感が感じられにくくなり、チームとしての生産性が落ちていると、自分は感じています。この二年余り、どうやったら自分が所属する組織の生産性を高められるのか、というテーマに継続的に取り組んできました。なので、自分が今、一番伝えたいことは、「これだ」と思いました。

ちなみに、この背景にあるのは、こんな考え方です。

詳細については割愛しますが、ざっくり言うと「働く人が自律的・能動的に働いて幸せな組織」づくりを実践するために方法論を学びました。まあ、この話は、またそのうち・・・・。


2)コンテンツに気をつける
テーマの次はコンテンツですね。コンテンツは、「自分じゃないと伝えられないこと」にこだわりました。

研修で話すことは、大きく以下の3点に集約されると思います。
①書籍や既存のデータから得られた知識。
②①から自分が考えたこと。
③①②を実践することで自分が経験したこと。

繰り返しになりますが、自分は何もしなくても人が話を聞きに来てくれるような、有名研修講師ではありません。数ある研修テーマから、自分の研修を選んでもらうためには、自分ではないと伝えられないことに、一番こだわる必要があります。そして、それは、③自分が経験したことですね。

自分が、「チームの生産性を高めるために組織の中で」実践したことについて、その具体的な事例を、「うまくいくコツ」、「失敗事例」などと併せてお伝えをできたと考えています。「実体験が程よく盛り込まれて具体性があった」といったアンケートの回答もあり、いろいろネタを入れた甲斐がありました。「経験」は講師のオンリーワン・コンテンツですね。


3)伝え方に気をつける
話す練習は、しこたまやりました。何度か、別のオンラインミーティングで同じようなテーマで話させてもらったり、個人的に話す機会を作ってもらって、練習をしました。話の様子は録画して、自分で見て凹みながら、改善ポイントを洗い出したこともありました。

普段は、練習なんて絶対しないんですが、『企業内診断士が適当にやってる』と思われるのが悔しくて、通しで5回以上、やりました。『それで、あの程度?』と言われると、身も蓋もないんですが・・・・ww

また、環境面での不具合発生を避けるため、ネットワーク回線が極太(下り 560.2Mbps 上り 439.4Mbps)の会議室を借りて、研修を開催しました。事務局の方から、事前に一度、パソコン等の接続状況を確認をさせて欲しいと言われましたので、その時も同じ会議室を借りて、環境面をほぼ同じにして、確認をしてもらいました。周囲の雑音等も気になりますし。研修当日は、パソコンの不具合にも備え、予備のパソコンを立ち上げてZoomに接続し、いつでも切り替えられるようにしておきました。

もう一つ気をつけたことは、時間厳守。診断士は、ついつい話が長くなりがちなことが多いと感じています。研修の後、予定が入っている方もいらっしゃることを念頭に置き、1分単位でのタイムテーブルを作成して、本番では、時間をチェックしながら、話したスライドを消し込んでチェックしました。


研修講師は、言うまでもなく、これまで自分がやってきたことを振り返り、総括して、今後のアクションを考えるのに最適な機会でした。ハードルはそれなりに高いですが、決して超えられない壁ではありません。企業内の方でも、一度、チャレンジしてみることをお勧めします。

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やってみた

ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。