見出し画像

ビジネスモデルを簡単に模倣できちゃう?!ストアコンパリゾンのすすめ。

今回は先日実施しました物販店舗の診断業務についてです。
実績は開店から1か月で目標売上高の半分程度しか達成できていない状況。

まずは4Pで分析スタート。

Product(製品・商品)


製品・商品やサービスの特性や品質、機能、ブランド価値を考慮し、顧客のニーズや要求に適合するように設計・開発された提供物のことです。
販売している商品は素晴らしいのですが、やはり販売商品数、陳列数が非常に限定的なため、常連客は理解している一方、一見客にとっては非常にお店の居心地が悪い状況です。

Price(価格)

製品・商品やサービスの価格設定は、市場競争力や利益最大化に直接影響します。商品の価格は競合店の商品価格に比べると若干高めですが、商品の質がそれに見合っているので、問題なさそうです。

Promotion(販売促進)

製品・商品やサービスを広め、顧客に知らせるための戦略的な活動。このお店の特徴として、週末にイベント(有名飲食店とのコラボやギャラリーを開催)をするのですがその際に、イベントで盛り上がっているのは常連客で、一見客は接客を受けられずにやはり居心地が悪く店舗滞在時間が短い印象でした。通常営業時の接客が抜群なだけに、一見客を見逃している状況は非常にもったいない状況です。また、商品説明をするPOPなども少なく、明らかに商品情報の提供が足りていない印象でした。

Place(場所)

製品・商品を顧客に提供する場所や方法に関する戦略。このお店は駅の真ん前、立地は抜群なのですが外観からは何のお店かわからない状況です。

4Pでそれなりの問題点は見えてきたのですが、より説得力のある提案のためストアコンパリゾンを実施することにしました。

ストアコンパリゾン

ストアコンパリゾンとは競合店調査のことで、競合状況を理解して、マーケティング戦略を最適化するために行われます。

競合店2店舗についてヒト、モノ、カネの観点で実施しました。
ヒトについては、店員数や接客オペレーション状況、お客様の年齢分布など。
モノについては店舗外装、内装、什器、商品についてなど。
カネについては商品単価や想定売上高などを予想しました。

この結果、見えてきたことは競合店ができている、あるいはやっていることが診断対象店舗ではほぼできていないことです。

基本的な業態のあり方がよくわからずに、自分なりに店構え、品揃え、サービスの提供方法などを全て決めてしまっており、ターゲットも曖昧でした。

ストアコンパリゾンを実施するとマーケティング施策の成功事例が理解できてきます。ただ単に真似を真似しようとすれば、自店の特徴を醸し出せずに市場に埋もれてしまうだけです。

成功している企業の何が良くて、自店で活用できる部分はないかを愚直に考えることが必要で、継続していくことが大切です。

ストアコンパリゾンを実施するだけで成功企業のビジネスモデルを学ぶことができるのです。

診断店舗については、外装、内装、品揃え、接客サービスについて改善案を提示いたしました。改善案についてはすぐに取り掛かれるもの、少し時間のかかるもの、長期的に対応していくべきことにわけてご提案しました。

概ねご納得いただき、大変満足していただきました。

今回は物販店舗についてでしたが、サービス業や飲食業でも実施すべきです。

実施については素直にお客様の目線に立って実施しましょう。時には商品を購入したり、食事をしたりして、価格に見合った満足感が得られるか、またお店に来たいと思えるかなど実際に体験して感じることが大切です。

あ、そうそうメモは店内でとらないように、写真を撮るのもお勧めしません。怪しまれないように、自然に実施しましょう。

ストアコンパリゾン、おススメします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?