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一度死のうとした人間はきっと強い

#500文字note

春が来た。春は別れと出会いの季節という。あなたはどちらに感じるだろうか。私は春は別れの季節だと思っている。

そう思うのはちょうど2年前にこの世からさよならしようとしたからである。

2年前の春、私は人生に絶望していた。原因不明の知能の低下のせいで、生きることができないとまで思っていた。

そして私はビルの屋上に上り、飛び降りようとした。

それは失敗に終わったのだけど。

そして2年後の今、私は生きている。何か変わるかと思ったけど、何も変わっていない。相変わらず他人の評価や期待に押しつぶされそうになりながら生きている。

でも死のうとしたことは私の財産になっていると思う。いつでも死ねる。そう思うことで今日まで生きてくることができた。まさに切り札なのだ。

一度死のうとした人間にとって死は身近な存在だ。一度死のうとした。だけど死ななかった。大丈夫。私は弱くない。この文章を見ている同じ境遇のあなたもきっと強いはずだ。生きる選択をしたあなたは強い。そのことは忘れないでほしい。

新社会人をはじめ、これから新しい生活を迎える皆様へ、どうか人生に絶望することはあっても、みっともなくても、生きてほしい。

私も精一杯生きるから。

以上。

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