「カスタマーサクセスとは何か」を読んでみた

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【書籍情報】
著書:カスタマーサクセスとは何か
著者:弘子ラザヴィ

■はじめに

カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがあるだろうか?
「初めて聞いた」という人でも安心してほしい。
カスタマーサクセスは米国で生まれた概念だが、米国でもまだ新興の概念だ。
本書で最も伝えたいのは、カスタマーサクセスは日本企業にこそ必須の重要概念だということだ。
そして、カスタマーサクセスという概念は、2000年代に熾烈な競争を勝ち抜いた企業が実行してきたことをその経験者が投資側、指導側にまわり、方法論として体系化したものだ。

■カスタマーを虜にするリテンションモデル

読書の中にアマゾンプライム会員の方が大勢いらっしゃるだろう。
筆者はいつ申し込んだか思い出せないほど長いことアマゾンプライム会員を継続している。本や家電のほか食品も、規格品を買いたければ瞬時にアマゾンへ行き迷わずクリックする、少し値のはるパソコンや大型家電なら価格を比較検討するが、そうでなければ多少高くてもアマゾンで可能が賢明だと信じている。
このように、利用者が「アマゾンなしでは生活できない」と思うほどなくてはならない存在になること、それが究極の目的だ。

~リテンションモデルの定義~
1、利用者が、日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対してではなく成果に対して対価を払う
2、利用者がいつでも利用を止める選択肢を持ち、かつ初期費用が非常に少なくてすむ
3、利用者が、それなしでは生活や仕事ができない、使い続けたいと断言できるほど明らかにプロダクトが常に更新・最適化され続ける
4、利用者が自分にとってうれしい成果を得られるならば、自分の個人データをプロバイダーが取得することを許す

■リテンションモデルへのシフトが不可避な理由

1、世の中の値付け標準が成果ベースへシフト
限界費用ゼロ社会への到来という供給側のトレンドと、ミレニアム世代の影響力に後押しされる新しい消費行動・価値観という利用側のトレンドが融合した結果、経済取引の価値の源泉がモノの所有から体験や成果へシフトするトレンド

2、経済取引の選択権が利用者へシフト
スマートフォンが米国に生き渡った2014年前後より利用者の情報武装レベルが飛躍的に向上、さらに利用者へ直接つながることで従来のバリューチェーンを破壊する供給者も登場した結果、供給者が従来握っていた経済取引既得権が利用者へシフトするトレンド

3、競合プロダクトの価値が「中毒になるレベル」へシフト
「あらゆる産業がソフトウェアに侵略される」という供給側のトレンドと、情報武装が進みより便利なプロダクトを求め続ける利用側のトレンドが融合した結果、選ばれ続けるのに必要なプロダクト価値の水準が「利用者が中毒になる」レベルへシフトするトレンド

4、競合のゴールがカスタマーのライフタイムバリュー最大化へシフト
便利さと引き換えに個人データを提供する利用側のトレンドと、桁違いのデータを取得することで将来の価値を高めたい供給側のトレンドが融合した結果、価値最大化の方程式が「高額・多数の単発取引」から「少額・親密な継続取引」へとシフトするトレンド

■カスタマーサクセス人材とは

ではカスタマーサクセスに向く人の特性はなんだろうか?
以下が筆者の回答だ。

1、共感性が高い
相手の成功に思いをはせられる、つまり「この人の成功は何だろう?」が脳を瞬間的に思考し、自動的に手足が動く人。

2、感情よりも論理やデータを優先して意思決定する
1とセットで大切なのが2だ。
論理とデータに基づき、再現性と予測性を優先して意思決定をする、そこに強いこだわりを持って譲らない人が向いている。

3、関係性を重視し、長期・全体へ目配りできる
経営者の目線にたって成長戦略を理解し支援するために長期的且つ全体を見れる人が適している。

■まとめ

本書を通してカスタマーサクセスの概念を理解するとともに、今後いかにこの概念が重要になってくるか理解することができました。
複数案件もっているため、どうしても予算が大きい案件にばかり時間を使ってしまっていますが、全クライアントから「リスプラがいないと売り上げが拡大できない」という認識を持ってもらうことが重要だと感じました。
ただ、全案件に同じ時間は使えないので案件別に時間の使い方、アプローチの仕方は変える必要があると思います。
また、うまくいってる案件には課題を見せてまだまだ改善していくところがあるということ、うまくいっていない案件に対しては課題解決のためにしっかり動いているところを見せていく必要があるので、案件の状況に応じても対応は変える必要があると思います。
日々のタスクと悪化案件の対応に追われ、案件別に細かく状況を追えていなったので、案件別に今度どう対応していくか考える時間をとり、クライアントワーク、時間の使い方を変えていきます。






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