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後ニケーア古代教父・資料

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2017年9月の記事一覧

『教会史』第1巻 第13章 エデッサの君主に関する伝承について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

13章 エデッサの君主に関する伝承について

1節
我らの主で救助者であるイエス・キリストの神性は、彼の不思議な業をなす力のために国外の全ての人々の間で騒がれたので、彼はユダヤから遠く離れたところに在る諸外国からの数えきれない者たちを引きつけた。彼らは自分たちの諸々の病気と全ての種の諸々の苦しみが治されること

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『教会史』第1巻 第12章 我らの救助者の弟子たちについて(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

12章 我らの救助者の弟子たちについて

1節
我らの救助者の使徒たちの諸々の名については、福音書によってあらゆる者に知られている。しかし七十人の弟子たちの目録はそこに一つも存在しない。確かにバルナバス[バルナバ]は彼らのうちの一人であったと言われ、彼については使徒言行録が様々なところで言及をなし、そして特に

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『教会史』第1巻 第11章 洗礼者ヨハネとキリストに関する諸々の証言について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

11章 洗礼者ヨハネとキリストに関する諸々の証言について

1節
この後それほど経たずに、諸々の福音書において述べられているように、小ヘロデによってかの洗礼者ヨハネが斬首された。ヨセフスもまた同じ事実を記録しており、ヘロデヤス[ヘロデヤ]の名を挙げて言及をなしている。[ヘロデヤ]は[ヘロデ]の兄弟の妻であった

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『教会史』第1巻 第10章 ユダヤの大祭司たちのうちの誰のもとでキリストが教えたかについて(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

10章 ユダヤの大祭司たちのうちの誰のもとでキリストが教えたかについて

1節
かの福音記者によれば、我らの救助者で主である、神のキリストなるイエスが、およそ年齢三十歳で、バプテスマのためにヨハネのところに来て福音の発布を始めたのは、ティベリウスの統治第十五年、ポンティウス・ピラトゥスの政権第四年においてであ

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『教会史』第1巻 第9章 ピラトの諸時代について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

9章 ピラトの諸時代について

1節
既に言及した歴史家[ヨセフス]は、ヘロデの後にアルケラオが政権を継承したことに関して福音記者と合致している。[歴史家]は[アルケラオ]がユダヤ人の王国を彼の父ヘロデの意志とカエサル・アウグストゥスの布告によって受けた次第と、彼が十年統治したのちに彼の王国を失った次第、また

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『教会史』第1巻 第8章 ヘロデの赤子たちに対する残酷さと、彼の死に方について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

8章 ヘロデの赤子たちに対する残酷さと、彼の死に方について

キリストが諸々の預言に従ってのユダヤのベツレヘムにおいて生まれた際、その時に、ヘロデは東方から来た占星学者たち[マギ]の質問によってかなり困惑させられていた。[占星学者たちは]ユダヤ人の王として生まれた者はどこで見つかるか尋ねたのである。というのも

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『教会史』第1巻 第7章 キリストの系譜に関して主張される諸々の福音書における不一致について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

7章 キリストの系譜に関して主張される諸々の福音書における不一致について

1節
マタティア[マタイ]とルカは彼らの福音書において違うようにキリストの系譜を我らに与えており、多くの者たちはそれらが互いに食い違っていると思っている。あらゆる信徒が、真理についての無知のうちに、二つの文章を調和させる何らかの説明を

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『教会史』第1巻 第6章 キリストの時代について。預言と合致して、ユダヤ人の国を古代からの正式な継承において統治してきた支配者たちは終わりに至り、最初の異人ヘロデが王となった。(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

6章 キリストの時代について。預言と合致して、ユダヤ人の国を古代からの正式な継承において統治してきた支配者たちは終わりに至り、最初の異人ヘロデが王となった。

1節
異邦の血統の最初の君主であるヘロデス[ヘロデ]が王となった際、モーセの預言がその成就を受けた。それによれば「ユダの君主は欠けず、また彼の後胤から

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『教会史』第1巻 第5章 人々の間での彼の出現の時代について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

5章 人々の間での彼の出現の時代について

1節
そしてここで、我々の提示された教会史へのこの必要な導入の後に、我らの救助者の肉における出現から始めて、我々はいわば我々の旅へと入ろう。我々は言葉の御父なる神に、そして我々が語ってきた我らの救助者で主であるイエス・キリストその方に、真実の叙述において我らの助け手

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『教会史』第1巻 第4章 キリストによって全ての国々へと宣言された宗教は、新しいものでも、見知らぬものでもないということ(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

第4章 キリストによって全ての国々へと宣言された宗教は、新しいものでも、見知らぬものでもないということ

1節
しかし、誰も彼の教義が、あたかも最近の起源で、ある人によって形作られた、他の人々とどんな観点でも違う、新しいものであるなどと、また見知らぬものであるなどと思わないように、我々はここでこの点についても

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『教会史』第1巻 第3章 イエスの名も、そしてキリストの名も、始原から知られ、霊感された預言者たちによって名誉を帰されていたこと(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

第3章 イエスの名も、そしてキリストの名も、始原から知られ、霊感された預言者たちによって名誉を帰されていたこと

1節
まさにイエスの名と、またキリストの名は神に愛されし古代の預言者たちによって名誉を帰されていたということをいまここで示すのが適切である。

2節
モーセはキリストの名を特に尊厳があり栄光のある

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『教会史』第1巻 第2章 我らの救い主イエス・キリストの先在性と神性についてのあらまし(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250101.htm

第2章 我らの救い主イエス・キリストの先在性と神性についてのあらまし

1節
キリストのうちには二重の性質がある。一つは、彼が神として考えられる意味において身体の頭部と似ている。一方で他方は、我らの救済のために、我ら自身と同じく受苦する人間性を着たという意味において、[身体の]両足に擬えられ得る。であるから、

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