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【朗読】扉の奥の涙

☆所要時間:約2分
☆人数 :1人用



ボクの本音は
笑顔の奥の
ずっと奥

悲しみに  ひしゃげた顔でも

悔しさに  歪んだ顔でも

怒りに  奥歯を噛み締める顔でもなくて


たぶん

誰に 寄り掛かるでも

何に もたれるでもなく

どこにも力を込めることなく

ただただ

名もない感情と
涙が溢(あふ)れてくる

そこにこそ

ボクのココロが

在るのだと思う


ボクの中には
きっと
扉がいくつもあって

そのどれにも
鍵がかけられていて

その鍵が何処にあるかも分からないけれど


ボクの涙を呼び起こすキミは

その鍵を持っていたのかな


それともキミには

ボクの扉なんて

ハナから見えはしなかったのかな


キミには
いつも
見つかってしまうんだ


嬉しさに
滲(にじ)む

楽しいのに
流れる

キミの前でだけ
見せることのできる


涙の
あたたかさ
なんて
キミに出会うまで知らなかったんだ


もしかして
キミが

ボクのココロを
抱き締めてくれたから

こんなにも
あったかいのかな


流れる涙を
止める術(すべ)を
ボクはまだ
知らない

End


〜マコのひとりごと〜

悲しい涙は堪えられるのに
嬉しい涙は耐えられなかった

そんなひとコマが
きっかけ

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