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1976年 明治大学2部文学部史学地理学科日本史学専攻卒業。 1983年  図書館司書…

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1976年 明治大学2部文学部史学地理学科日本史学専攻卒業。 1983年  図書館司書 資格取得/博物館学芸員 資格取得。 歴史・民俗への興味。企画、編集、出版にも興味。デジタルへの移行に注力しています。

マガジン

  • 大井川問題とは何か?ーコモンとしての大井川ー

    大井川問題とは何か?私が居住する中流域の視点から、その問題の根源を探ります。大井川水系全体の環境保全が目標です。南アルプスから駿河湾に至る情報集積をめざします。

最近の記事

川勝平太静岡県知事を評価しています。2024/04/20

    • 田代ダム取水抑制案について

      リニア中央新幹線静岡工区において、工事に伴い湧水が生じた場合、田代ダムの取水抑制によりその水量分を、大井川に戻すと、jr東海が提案しています。 しかしながら、この案は流域住民にとって、納得できるものではありません。 田代ダムは、大井川源流部にて取水し、富士川水系の早川に送水しています。大井川から富士川への流出です。 <以下ウキペディアより>[1924年(大正13年)より建設が開始され、1928年(昭和3年)に完成。大井川水系において初の本格的なダムであった。1906年

      • 参考「長島ダムについて」

        長島ダムは 大井川流域唯一の 多目的ダムです。発電用ダムではありません。 建設後 20年が 経ちました。 この間 上中流域の住民にとって メリットと デメリットを 感じています。 メリットとして 洪水調節機能が あります。長島ダム以前は 発電用ダムばかりでしたので 大雨の際でも 限界まで 放流をしない という 利益 効率優先の対応を感じてきました。「水は経済資源であり、無駄にしない。」といった考えです。 上中流域の低地では、過去何回も浸水被害を経験しました。塩郷堰堤建設以来の

        • 参考「塩郷堰堤について」

          塩郷堰堤(えんてい)は 大井川本流における 最下流の堰堤です。 完成後 60年以上が経過し 最も大きな課題は 堰堤から 上流域の堆砂問題です。 どのダムも その上流に堆砂は生じますが 塩郷堰堤は 大井川最下流のため、上流域の堆砂の起点となっています。 利水のため 大井川の 表流水のほとんどは 導水管によって 発電所から発電所へ 送水されます。 発電をはじめ 農業・工業用水 そして水道と効率的に 利用されます。 その効率性は 高いのですが 大井川の 川としての 生態系は 著しく

        川勝平太静岡県知事を評価しています。2024/04/20

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        • 大井川問題とは何か?ーコモンとしての大井川ー
          39本

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          <参考>田代ダムについて

          田代ダムについて島田市の 長谷川武氏は、一本の川なのですが、 井川田代より上流を田代川、 そして井川、 その下流を大井川と呼ぶとおっしゃいます。 そして、たとえば寸又川は大井川の支流となります 。 田代ダムは、水系の取水堰としては 西俣えん堤、東俣えん堤に続く三番目の取水堰となります 。 以下は、『ウィキペディア(Wikipedia)』によります。 田代ダム(たしろダム)は、静岡県静岡市葵区田代字小蛇眠地先、一級水系・大井川本川源流部に建設されたダムである。ダム管理者は、

          <参考>田代ダムについて

          大井川水系の現状をトータルに視る  ーリニア中央新幹線建設に伴う南アルプス直下トンネルの影響についてー

          大井川では田代ダムから富士川水系へ毎秒5トンの湧水が、約百年の間続けられています。この水利権は東京電力が保有しています。 更に大井川水系の電源ダム建設により、ダム上流部への土砂堆積が進んでいます。 大井川には現在32のダム・堰堤が存在し,一部のダムは上流側で土砂堆積・河床上昇・バックウォー ターの末端における洪水,下流側で土砂供給不足による河床低下を起こしており,海岸では河川からの土砂供給不足等による海岸線の後退が続いている。(発電ダム建設に伴う大井川の流況の変遷 - J

          大井川水系の現状をトータルに視る  ーリニア中央新幹線建設に伴う南アルプス直下トンネルの影響についてー

          大井川の中流域問題とは

          大井川の中流域問題とは 2023/3/27大井川利水関係協議会(平成30年設置。)が静岡県庁にて開催されました。 流域の11利水団体、8市2町と静岡県。今回の協議会開催要請は東海旅客鉄道(株)。オブザーバーは国土交通省鉄道局でした。 この会議のコメントは別稿「大井川利水関係協議会を傍聴して」を参照ください。 私の住む川根本町も利水自治体であり、私も利水者の一人です。1リットル単位で管理されている、といった大井川の利水協議会ですので、重要な会議です。 一方、上中流域に

          大井川の中流域問題とは

          大井川利水関係協議会を傍聴し

          故葛西敬之JR東海会長とのトップ会談により、2016年6月1日故安倍晋三総理大臣は「新たな低利貸付制度で、リニア計画を前倒しする」と表明しました。財政投融資3兆円が投入されました。 そもそも論となりますが、この時点から現実的具体的苦しみが始まったように感じます。 ボタンの掛け違いではなく、無理にボタンを掛けた事による事業者であるJR東海の苦しみが増したのではないでしょうか。 資金はありますし、景気対策としても、事業を推進しなければなりません。 故人の呪縛に囚われているよう

          大井川利水関係協議会を傍聴し

          リニア中央新幹線の行方

          <リニア中央新幹線計画はいつ始まったのか?> JR東海がリニア中央新幹線(以下、リニア)建設を表明したのは2007年です。国土交通省が認可したのは2014年。この間、7年間を要していますが、実際に「交通政策審議会」での審議は2010~’11年の14か月でした。 2016/06/01、故安倍首相は「新たな低利貸付制度で、リニア計画を前倒しする」と発表。無担保、30年間元本返済猶予、金利平均0.8%という3兆円の財政投融資を実行しました。国家プロジェクトのスタートとなりました。

          リニア中央新幹線の行方

          リニア中央新幹線と南アルプスの現況

          リニア工事は賛同を得ていないのに、既成事実化するかのような、長野県大鹿村側、山梨県早川側、そして南アルプス周辺で進められている工事の進捗が気にかかります。 既に多くの土木工事が行われ、市民的なチェックも届かないエリアとなります。国民の共有財産である南アルプスへの南側からのアクセスをあきらめる方もいるのではないでしょうか?山小屋の運営も難しくなっていきます。 所有者の特種東海製紙(株)・十山(株)関連の皆様も、永く南アルプス、大井川と共に歩んで来られました。いかように思い、対応

          リニア中央新幹線と南アルプスの現況

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          2021年11月、もう一つの大井川=導水管に流れる水が導水管点検のため、大井川に戻りました。

          もう一つの大井川と言われる導水管は、5年ごとに点検が義務付けられています。中流域の導水管も昨年(2021)11月頃点検があったようです。 「大井川の水量が豊かでした。」 大井川源流部の田代川ダムより富士川水系に取水はされていますが、それ以外の大井川本来の流量が確認できました。 大いなる川の風景が一カ月ほど味わえ、日々の大井川堤防散歩が楽しみでした。 この動画は塩郷堰堤上流の川根本町上長尾の大井川風景です。昨年師走よりは日々の大井川に戻ってしまいました。 この動画のような水量の大井川が戻り、ダムのない大井川になれば、土砂の堆積もなく、いつか駿河湾まで有機物を含んだ土砂が到達するのに、という願いに至ります。

          2021年11月、もう一つの大井川=導水管に流れる水が導水管点検のため、大井川に戻りました。

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          大井川下流域の利水状況 2022/02/25

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          大井川の水を守る62万人運動

          大井川の水を守る62万人運動ホームページ https://ooigawasave.wixsite.com/website-1/%E4%BB%B2%E9%96%93%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84 大井川の水を守る62万人運動Facebook https://www.facebook.com/ooigawa.save/?ref=page_internal

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          出版物のお知らせ

          2021年2月5日発刊の池田純『大井川流域の文化Ⅰ』に続き、シリーズⅡとなります『大井川流域の文化Ⅱ』が2022年4月22日、シリーズⅢとなります『大井川流域の文化Ⅲ』が2023年3月17日、アマゾンなど代表的な電子書店で販売中です。 『大井川流域の文化』Ⅲは縄文時代中期の遺跡について紹介します。静岡県 川根本町に近い山梨県・長野県など、中部高地地帯でも大きな遺跡が営まれ、優れた土器が盛んに作られました。その一部が大井川流域の遺跡にも運ばれてきています。川根本町内の土器の状

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          縄文時代以前の大井川流域

          ヌタブラ遺跡 「川根本町内にも旧石器時代人が生きた痕跡を見ることができます。それは、当時の人々が使った道具・「石器」が出ているからです。石器が見つかっている遺跡は、北から高千山(たかちやま)遺跡(千頭)、ヌタブラ遺跡(東藤川)、照尾(てらお)遺跡(元藤川)、上長尾遺跡(上長尾)、天王原遺跡(上長尾)の5か所です。」 「縄文時代の遺物が出る場所は標高420m付近にあり、縄文時代中期が中心とみられていました。本遺跡はそこより10mほど上がったところに位置します。」池田純「大井川

          縄文時代以前の大井川流域