まとめ

画像1 私は究極の水力発電河川である大井川流域に暮らしていて、電力会社が経済効率的な発電のみに徹している事を、長年見てきました。 現在、大井川水系には主なダムが15基あり、発電所間は導水管でつながり、川に表流水は流れず、ダムの上流には堆砂が積み重なっていきます。支流には貯砂ダムも造られます。大井川水系最下流の塩郷堰堤より上流は、既に巨大なひとつのダムなのかもしれません。
画像2 水生生物は希少であり、消滅する危機にあります。トラックによる堆砂の排除が新たな公共事業になり、河川荒廃を象徴している現況です。影響は海岸の減少など、駿河湾にまで及びます。
画像3 巨大な産業廃棄物として残されるであろうダム群への対応といった議論は流域には聞こえてきません。国土交通省が2001年(平成13年)に完成させた長島ダムのように、更なるダム建設に至るのでしょうか?
画像4 河川には生態系があり、社会への無限の恩恵があります。電力会社が法律上、国民から開発の権利を付託されているとしましても、発電河川として独占利用できる根拠は本来ありません。このような河川開発が放任されていることは、どこか制度的欠陥があるわけです。企業モラルも問われます。 源流部は市民的視点でのチェックもなされないため「凄いことになっている!」と登山者に聞くくらいしか情報もありません。エネルギー開発でのステークホルダーの存在が必要なのです。以上のように水力発電における河川環境保全も多くの課題を抱えています。

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