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『digibaum』


某ビジネススタートアップ専門サイトの特集記事より一部抜粋。

株式会社ヒューマンマネージメント代表取締役兼CEOのグロリア氏(27)に向けたインタビュー。

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ーいまや飛ぶ鳥を落とす勢いのdigibaum(デジバウム)ですね。

おかげさまで。

ーもはや説明は不要ではありますが、念のため読者の方々にサービスをご紹介ください。

digibaumは、その名のとおり仮想空間にある"デジタルなバウムクーヘン"です。私たちの提供するbaumgarden(バウムガーデン)ではそのbaumが食料でありすべて。そしてこのbaumを主食としているのがpuppet(パペット)と呼ばれるキャラクターです。puppetは、ユーザーのみなさん各自に一体、失礼、一人ずつ割り当てられるんです。

ーつまり、アバターのようなものですね?

そう考えていただいて構いません。puppetたちはbaumを食べて生きていますが、単に食料としてだけでなく、baumは通貨としての価値を持っているんです。ですから、puppetどうしで売買したり、ときには運用して大きな利益を得たりすることもできるんですよ。

ー仮想通貨のようなものでしょうか?

もう少し発展した、アミューズメント性の高いアクティビティと考えてください。例えばみなさん召し上がったことがないでしょうが、baumは原材料にこだわり、一流の職人が丁寧に作り上げているからとても美味しいんです。よってpuppetたちはあっという間に平らげてしまい、もっとbaumが食べたい!となるわけです。

ー食欲には勝てませんね。

そうですね(笑)。puppetたちは生きている。だからたくさん美味しいbaumを食べる。その代わりに太る。

ーそれは困ります(笑)。

しかしここが私たちのこだわりポイントです。私たちはpuppet向けのダイエットサプリメントや、専用のジムなどを用意して、健康を損なわないようなサービスも提供しているんですよ。

ーまるで現実の世界のようですね。

私自身もときどき錯覚することがありますよ(笑)。

ービジネスの話に移ります。スタートアップは苦労なさいましたか?

クラウドファンディングで募ったんですが、なかなかビジネスモデルが理解されなくて、最初は苦労しました。ところがあるときを境に、そう、他人といやがおうでも距離を取らざるを得ない状況になった頃ですかね、自分自信の姿をpuppetに投影して満たされたいという、世の中の要求に応えられるサービスがたまたまdigibaumだったというか。

(後略)

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某全国紙社会面より抜粋。

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 15日未明、東京都Z区の路上で会社経営者のグロリアこと本名・山田大地さん(27)が刃物で刺される事件が発生した。大地さんはその後、緊急搬送された病院で息を引き取った。

 警視庁は現場付近の目撃情報や防犯カメラの映像から、大地さんの養父である山田舟之容疑者(68)を逮捕した。調べに対し容疑者は「自分がやった。間違いない。自分の息子が他人をだましてカネを儲けていると知り、責任を感じた。殺害したあと、自分も死のうと思った。」と語った。

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