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車なしでも行けるビーチ 沖縄・那覇③

わたしは自動車免許を持っていない。高校を卒業してからすぐに上京したというのが大きな理由ではあるが、親からは「取らなくていいんじゃないの。人を轢き殺したら大変だし…」と、なぜかわたしが加害者になる前提の危機感を抱かれているようだし、どうせ取ったところで時と場所さえ許せば一日中アルコールを摂取しているような人間だ。運転するタイミングが果たしてあるのだろうか。いやないだろう。

という話をすると、人々は「運転しなきゃいけない状況になったら飲まないよ」と指摘してくるのだが、それは“すでに飲んでしまっていたら乗れない状況にしかならない”のと同じなわけで。

ただ、自動車免許がなくて少々不便だと感じるのは地方へ旅行にいったとき。つい都会の感覚で「気が向いたら出発」というのをやると、駅で電車待ち1時間などがざらにある。そしてそれを毎回忘れて都度「やっちまった~」と反省する。そういう点で、クルマは便利だ。自分の好きな時間に好きなだけ移動することができる。ただ大きな難点は、酒が飲めないことだ。

今回の沖縄旅行はほぼ国際通りで飲みつぶれていただけだったが、最終日ぐらいは海でも眺めるかということで、滞在している国際通り周辺から一番近いビーチへ向かうことにした。電車かタクシーを利用してもよかったのだが、徒歩25分ということで、ちょっとした運動と考えればちょうどいい距離だったので歩いていくことにした。目指すは「波の上ビーチ」。Google先生によると、

高速道路の高架下にある都会の砂浜

Googleマップ

とのこと。高速道路の高架下…?ひとまず向かってみる。

やっぱり独特な町並み
船員会館

向かう途中で、沖縄船員会館というのを見かけた。1966年に漁業関係者の宿泊施設として誕生したそうで、現在は漁業関係者以外でも格安料金で利用することができるらしい。併設している大衆食堂「いかり屋」が気になるも残念ながら営業時間外。

海が見える

この日はすごく暑くて(体感25℃ぐらい)、日差しも強かった。

店から船が生えている…!?

でっかい漁船が店から生えている…ように見えるのは「ぐるくん」という居酒屋。沖釣りプランというのがあり(要予約)、釣った魚は店主が無料で調理してくれるそう。また、店内の生簀で釣りをすることも可能らしい。

大学生のころ、生簀で釣るタイプの居酒屋に行ったことがあるのだが、ビギナーズラックで鯛かなにか、わりと高級な魚が釣れてしまい泣いたことがある。払うのは自分、釣れる魚は選べない(釣りの上手い人ならコントロールできるのだろうか?)。それ以来、自分で釣るタイプの居酒屋には行っていない。
しかし安心してほしい。「ぐるくん」には通常メニューも豊富にそろっているので、わざわざ釣りをしなくてもおいしい料理が食べられるだろう。

そう。ここまで語っておいてなんだが、店には入らなかった。

チューハイもオリオン

目的地に近づいてきた。

透けてる

実は、あまり海に縁がない人生を送っている。眺める分には好きだが、泳げないし海の生物も苦手なのでマリンアクティビティをやりたいと思ったことが一度もない。友だちに「海って先のほうがみえないから怖い」と言ったら「海ってどこまでも広がっている、という風にはならないんだ…」と呆れられたことがある。

なので、これぐらい(失礼!)のちょっとした海でも見るだけなら十分だと思ってしまうし、ひと夏に1回か2回訪れる、鎌倉あたりの海に比べたらかなりキレイで感動した。鎌倉はそれこそ先が見えないので…(汚くて)。

足裏マッサージ

近くの公園にはなぜか唐突に足の反射区を紹介する看板が。まるで台湾にいるようだ。

怖い

目的地目前、のところで巨大な2匹の龍の銅像に遭遇。かなり怖かった。非現実的なサイズの立体物ほど恐ろしいものはない。

大丈夫かい?

なんかいやだな…とテンションが下がっていたところ、またしてもネコちゃんに遭遇。

すごい木

立派な樹木のある公園もあった。

白猫が生えている…と思っていたら

のしのしともう一匹登場。

すると木陰に彼女を!イケメンの行動。本当に猫が多い街だ。

ネコちゃんに気を取られていたが、実はもう目の前にはビーチが広がっていた。確かに高速道路の高架下である。不思議な光景。

さっそく近くのマックスバリュで買ってきたオリオンビールをプシュ!

ピルスナー

オリオンビールのピルスナータイプ。普通のオリオンビールよりもこちらが好みかも。

泡盛

お気づきになられただろうか。「いいちこ」を意識して撮った1枚。ああいう写真はいざ撮ろうとしたらめちゃくちゃ難しいのである。

海を眺めつつしばし休憩。地元民も数人いたが、旅行客らしき大学生のグループなどが多かった。ほかには、大胆に生着替えをしているマダムもいた。

さきほどの公園に戻ると、また別のネコちゃんが。しっぽだけ色が違う変わった柄。

等間隔に白猫。きょうだい?親戚?

ここにも。本当に猫が多い街だ(2回目)。

まだ昼過ぎだったが、海はもう十分眺めたので国際通方面へ戻る。来た道とちがうルートで帰るのが散歩の醍醐味ということで、歩いているとコーヒー豆を販売している店を発見した。

麻袋が良い味をだしている。

コーヒー豆の販売はもちろんのこと、コーヒーのテイクアウトもOK。3月初旬でもアイスコーヒーをチョイスするほどの暑さ。

それぐらい暑いので、何軒かコンビニで水分(アルコール)の補充をした。沖縄のファミリーマートではオリジナルの泡盛が販売されている。お土産にもいいかもしれない。

パイン泡盛

こうして無事4泊5日の旅程が終了した。と、言いたいところなのだが最終日の夜に悲劇は起きた。

あまりにも人懐っこい沖縄のネコちゃんに慣れすぎたわたしは、一日中飲み歩いて気が大きくなっていたのと注意力散漫になっていたこともあり、目の前を横切った雄猫を撫でようとしたところ、思いっきり引っかかれた。

よく見ると、その猫には立派なふぐりが…。去勢していない(させてたまるか!のような風貌でもあった)雄々しいネコちゃんだった。消毒液もないので猫のごとく傷口を舐めて処置をした。良い子のみなさんは消毒液を買いましょう。


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