赤坂一ツ木通りの町会長に話を聞いた。
赤坂の一ツ木通りは赤坂駅の目の前にあり、TBS、大手広告代理店本社があるため、テレビ、音楽、映画、芸能関係の人たちが多く集まります。
実は私、一ツ木通りに思い出があります。20年前、新卒で就職したTVコマーシャルの制作会社があったからです。「あった」というのは入社1年後にその会社は倒産してしまったからです。新卒にしてはなかなかハードな経験を積ませていただきました。まぁ、それからもいばらの道を歩み続けるのですが…。
さて、万葉集の普及活動で親しくしている港区観光大使で赤坂・一期一会プロジェクトの及川廣子さんのご紹介で、赤坂一ツ木町会の出野泰正会長にお会いすることができました。
私はこれまで自治会など地縁団体の代表者は全国で100名以上取材してきましたが、都心の町会長はゼロ。それで及川さんにお願いして出野会長を紹介していただきました。都心の町会長が普段どんな仕事をしているのか。地方との違いはあるのか。再開発とどう関わっているのか知りたかったのです。
赤坂一ツ木町会は約200世帯の会員がいますが、そのうち4分の1がTBSをはじめとする企業だそうです。ここが普通の自治会や町会と違います。
土地柄、やはり大手デベロッパーとの交渉は避けては通れないそうです。再開発によって会員が減るというデメリットがあるからです。
たとえば再開発を認める代わりに、町会の会議室となるような場所を施主に提供してもらったりする。町会や地域団体の所有する山車や神輿を保管する場所を提供してもらうこともあるそうです。
このような交渉は誰にでもできる仕事ではないです。仮に1年間ビルの中で神輿を保管してもらえれば、その場所代は1000万以上の価値があるからです。
出野さんは町会長になられて9年目ですが、赤坂青山地区では「まだ中堅」とのこと。20年以上されている方もいるそうです。
全国的に見るとそこまで長くされる方はかなり珍しいです。都心ならではかも。しかも無給。
思い出深い一ツ木通りで新鮮な話を聞くことができて、勉強になりました。
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