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10時間だけのホームステイ 自分の人生を変えたロシア人家族との出会い(続き11)

チェグエフカでウデヘ族のシャーマンの方にお別れを告げ、私たち一行はアルセニエフ市にバスで向かった
アルセニエフ市はウラジオストクから北東へ250キロほど離れたところにある都市でスキー産業とクワスの製造工場があることで有名な都市である

この「クワス」というのはロシアで飲まれている炭酸飲料で、黒パンと同じライ麦と麦芽を発酵させて作られている。味のほうはコーラの炭酸をよりマイルドにしはちみつのような甘みを加えたような味である
ロシア国内であればどこでも売っているので試す機会があったら是非!とおすすめしたいところだが、好き嫌いが分かれる味なので皆さんが好きと言える味であることを願いたい
一年中ある飲み物だが、特に夏の暑い時期に飲むクワスは最高に体に染み渡る
アルコール入り、抜きがあり、アルコール抜きのクワスが移動式タンクに積まれ街のあちこちで売られている姿は夏のロシア名物となっている


クワスを時に使うタンク(街中でのクワスの値段は紙コップ1杯約250ml100円程)スーパーではペットボトル2リットル入りが約260円
クワス工場にも行ったのでその話は近いうちにしようと思う

さて話は戻り、アルセニエフ市に着いた私たちの今晩の宿は現地の方達の家にホームステイということで各々ホームステイ家族の車でお宅にお邪魔した
この時初めて知ったのだが、通訳なし、一人一家、相手は英語できる人がいるけど片言かもしれない・・・・まぁ頑張って
アルセニエフについて最初に思った感情はマジでか・・・の一言に尽きる

私はもう一人の日本人とともに2家族合同でのパーティーに招待された。

夜8時くらいとちょうど夕食の時間に着いたのだが、目の前にはロシアの伝統料理の数々、会ってからまだ10分も経っていないのにこんなに歓迎してもらったのは初めての経験だった

手前の男性がこちらのお宅のご主人であるセルゲイさん
養蜂家であり、今回のごちそうにはセルゲイさんが採ったはちみつやハチの巣が並んでいた
真ん中にいるのがセルゲイさんの奥さん
奥にいるのが私のホームステイ主のロマンさん彼は歯医者さんをしている彼はロシア語だけしか話さないので身振り手振り教えてくれた
セルゲイさんが英語ができたので私も粗末な英語ながらなんとか意思疎通をすることができていた

左から2番目の子と1番右の子がセルゲイさんの娘でユリアとヴィカ
ロシアでは女性の年齢を初対面で聞くのは失礼なので詳しく聞くことはなかったが、ヴィカは私と同じ19歳だった
1番左と左から3番目の子が私がお世話になったロマンの娘さんターニャとアナスタシアである
ちなみにヴィカはビクトリアの愛称系、ターニャはタチアナの愛称系である
日本とは違い、ロシアでは男性女性ともにある程度決まった名前を付けることが一般的なのでヴィカやマリアという名前の女性が同じクラスに10人以上いるということが普通にある
男だとセルゲイやヴァレンチンなどの名前が多い

(学校の先生は一体どうやって呼び分けているのか気になるところである)

たくさんのご馳走に唖然としている私たちに彼らは「さぁ食べて食べて!これは好き?これなんかどう?」と本当に甲斐甲斐しく接してくれる
さらに、食事を勧めながら「あなたちの街はどんな街?どうしてロシアに来たの?どの料理が好き?」と2家族8人から矢継ぎ早に質問がくる
美味しいロシア料理を食べながら満面の笑みでみんなと話していた時間は本当に幸せな時間だった

ある程度ご飯を食べるとみんなでゲームをすることになった
(ゲームのためにご馳走すべてが片付けられたのだが、一体何時間かけてあれほどの量を作ってくれたのだろう・・・・「いいからいいから」と片付けられてしまったが申し訳ないという思いと感謝の気持ちでいっぱいだった)

日本では見たことがないカードだと思うが、何のことはないビンゴゲームである
みんなで仲良くチョコやはちみつを食べながら楽しい時間を過ごした

ゲームもひと段落し、セルゲイ一家にお別れを告げ私はロマンの家に行くことになった

続く


※家族とのお話は旅の流れとは別の投稿で改めて紹介する予定

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