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学生さんに是非知ってもらいたい「挨拶のすごさ」

イラスト・漫画系専門学校・大学教員の牧野小大です。
イラストの制作についてより、イラストレーター・漫画家さんにお役立ちするコミュニケーションについての授業をさせてもらうことが多い、イラストレーターの先生です。

先日感動したことがありました。
僕が授業をさせてもらっている後期の授業が始まり、久しぶりに学校で授業をすることになりました。
残りの学生の生活の中で、卒業後を見越してぜひ知っておいてほしい学校という場所の過ごし方、
利用の仕方についてお話をしていました。(またこれは別のところで書こうとおもいます)
その授業が終わった後、帰りの片付け中一人の学生さんがこちらにきたので
「あ、何か相談かな?」と思い顔を上げると、学生さんが
「まきの先生、今日はありがとうございました、お疲れ様でした」と、とても丁寧に笑顔で挨拶をしてくれたんですね。

その学生さんとはほとんど話したこともなく、実は現段階で学生さんの名前も顔も一致しませんでした。
その日の授業で僕は全体にお話ししただけで、
その学生さんを個別に対応したりしたわけでもなく特別に感謝されるようなことをしたつもりはありませんでした。
その学生さんの挨拶は決してよく良い挨拶のお手本のようなものではありませんでした、
不慣れだったのかもしれません、声も少し小さく緊張している印象でした。
ですが…それでも丁寧に、笑顔で、はっきりと挨拶をされたことによって、
ぼくはその方のことがとても気になるようになりました。
顔も覚えてますし、名前もこちらから覚えようとするでしょう。

この経験を通じて、改めて前からぼくが思っていた「簡単で単純であるからこそ挨拶がコミュニケーションにとても大切な物である」ことを、
今日は特に学生さんにお伝えしたく、noteにまとめてみました。

相談できる相手と信頼関係を築くためにも挨拶しよう

新入生、在校生、これから社会に出ていく準備をしている学生さんに確信を持って言えることが、
「相談・質問できる先生(先輩・上司など)との信頼関係を作っておくととてもいい」ということです。
新しい環境において、イレギュラーな事態はつきものです。今までに経験してないこと、いいこと悪いこといっぱい起こってきます。
誰かに相談ができるというのは、不安を解消したり、取り返しのつかないミスなどを避けたり、問題を解決したり、成長するための大きなヒントを得る上でほんとに必要なことだったりします。
自分の状態を客観的に見れたり、自分とは違う視点の情報を得ることが大切なんですね。
しかし、しっかりとした相談するのは実はとても能動的な事なので、相談する側される側お互いの負荷も大きく簡単ではなかったりします。
その負荷がなんとなく予想できるから、相談というのはがんばってしないといけないと思えてしまいます。
それなのにがんばって相談した結果、相談する相手を間違えたり、相手がこちらの相談に乗れる条件が揃っていない場合もあったり…
相談はテキトーな相手にただすればいいわけではなく、ちゃんと話を聞いてくれる相手を選んだり相談に乗ろうという前向きな姿勢が必要で、結局は相談する側される側の信頼関係がいると思うのです。

今日は学生さんが相談できる人(先生・先輩・友人など)との信頼関係を築くため、そしてその相談しやすい人を見分けるための簡単で効果的な方法をお伝えします。

それが「挨拶」です!

「丁寧に」「笑顔で」「はっきりと」挨拶をしよう!

よくコミュニケーションの基本として言われるやつですよね〜、わかってるよそんなの、ってなりますよね〜。
そんな話はもう聞き飽きたってなりますよね〜。
そのお気持ちわかります、僕が同じ立場であれば同じことを思います。
でもこれは僕が本当に効果を嫌っていうほど実感していることなんです。

なんといっても、かく言う僕が笑顔でいつも挨拶されるだけでその人を信用しちゃうから。

先生っていう立ち位置でいると、それだけで威圧感を与えてしまっている自覚があります。
学生もなにを話していいかわからない、言葉をどう選んでいいかわからない、どんな相談内容なら声をかけていいのやら…
そういう声もお聞きしてますし、そのお気持ちわかります。
逆に僕ら先生もそう思われているかもという立場上、学生にどう声をかけてあげれば質問や相談をしてくれるか、というのをいつも考えてしまいます。
こうして先生と学生の思いを交わせないまま、お互いが相談したりコミュニケーションをとって理解し合おうとするのを遠慮してしまってるのからかもしれません。

それを解消してくれるのが「丁寧に、笑顔で、はっきりと挨拶」

相談したい人、いい人間関係を築きたい人に、
教室に入ったときや帰ろうとして出会った時に、
「丁寧に」、「笑顔で」「はっきり」と挨拶してください。
大声じゃなくてもいいです、声は小さく立っていい。

一言、「おはようございます。」

重要なのは「丁寧に」「笑顔で」「はっきりと」挨拶をすることです。
よく体育会系な上下関係の厳しい世界で、立場的に下から目上の人への挨拶は厳格化されていて、大声で深々と「おはようございます!!!」と挨拶をして回らないと怒られる…
そんな印象があって、「必死に挨拶するのってなんか嫌だ」って思っている人もいるかもしれません。(僕はそう思ってたんですね〜)
僕が進めてる挨拶はそういう世界観ではなく、
皆さんの日常においても相手に誠意や敬意や好意を見せたり、コミュニケーションとして必要です。

これ、自分がされているところを想像していただきたい。

朝、毎回あなたの近くを通ったとき、わざわざ「丁寧に」「笑顔で」「はっきりと」「おはようございます」と挨拶してくれる。
仕事や授業の終わりに、毎回あなたに向かって、わざわざ「丁寧に」「笑顔で」「はっきりと」「お疲れ様でした(ありがとうございました)」と挨拶される。

そうされて、気分を害する人がいるでしょうか?
少なからず、心地よさや嬉しさを感じませんか?
自分に対し、わざわざちゃんと時間をとって笑顔で丁寧に挨拶をしてくる人に、「この人はこちらに敬意も感情も信頼もなにも持たずに接してきている」とは思わないですよね。
少なくとも、嫌われてはないのはわかりますよね。

そして想像してみてください。
わざわざ挨拶をしてくれる人、自分に対し何かしら良い感情を持ってくれてるだろうというのを態度で示してくれる人の事って、
なんだか急に意識するようになっちゃいませんか?
それからは見かけたら目が行くし、会ったら挨拶してくれるかもって期待しちゃうし、
そこでまた同じように笑顔で丁寧に挨拶されたものなら、
もうね、好きになっちゃいますよね!(人としてね!)

挨拶はコミュニケーションの基本、と言いますが、一番きっかけが作りやすく、簡単なのに相手にちゃんと敬意と誠意が伝わる、すごい方法なんです。

学生さんにはこれから新しい出会いがどんどん増えていくことでしょう。
新しい友人、新しい職場、仕事関係…そこで苦労する新たな人脈との信頼関係を築くことですが、そのゼロベースからの信頼関係を、ただ続けるだけで着実にコツコツと築いていけるのが「挨拶」です!

大事なのは続けること。
自分のできる声量・テンションで大丈夫なので、「丁寧に」「笑顔で」「はっきりと」挨拶をし続けましょう!

相性の悪い人もわかってしまう挨拶の凄さ

挨拶されて気分を害する人はいないと先ほど書きましたが、
「いや、苦手な人から挨拶されたら嫌じゃん」そう思った方もいるかもしれません。

そうなんです、それはほんとにそうなんですよ。
だからこそなんです。

さっきは誠意が伝わると言いましたが、その逆もまた然り。
なんと、挨拶はその人との人間関係に関する情報がまるっと出ちゃうんですね…。

挨拶の仕方で「自分のことをよく思っていない人がわかっちゃう」んです。
苦手だから目を合わさないとか…
とりあえず適当にしとこう的にめんどくさそうな「おはざーす…」「うーす…」みたいな挨拶をされたりとか…
挨拶されなかったり返してもらえなかったり…
自分が苦手だと思う人には自分から挨拶しようとは思いませんよね。
挨拶されて不快な場合気をつけないと態度に出てしまうものです。
たまたま体調が悪いという日もあるかと思いますが、
後日何度も丁寧に笑顔で挨拶をしても挨拶を返してくれなかったり、
すごく適当な挨拶をされたりする場合、
その人は高確率でこちらのことをよく思ってないと考えていいと思います。
特にあらゆる人間関係に上下をつけてこちらを下に見てくる人は僕の経験からではありますが、この挨拶にその人の内面が顕著に出ます。

会ったときに手軽にできてしまうコミュニケーションだからこそ、挨拶にはその人が相手をどう思っているかがはっきりとでます。
好き、嫌い、緊張している、気に入ってもらおうとしている、興味がないなど。
イントネーションや間の取り方、表情や仕草といった部分に色んな情報が出てます、そしてそれは些細なことでも、とてもよく伝わります。
挨拶って、それだけ「お?」って思って意識を向けちゃうものなんですよね。

あいさつを始めれば、それだけでいい

先生や先輩などと相談しやすい関係性を築きたいけど築けていないという学生さんは、ただこれだけのことを始めてみてください。

丁寧に、笑顔で、はっきりと挨拶をする。

まずはこれだけでいいんです。

ほんとにこれだけで相手はあなたを意識してくれるようになるし、
誠意と敬意が伝わるから、あなたのためになろうとしてくれる人は必ずあなたと話そうとしてくれます。
コミュニケーションは苦手だ、という人も、挨拶はコミュニケーションとしてハードルがとても低く、始めやすい!
途中からでも意識するだけで関係性が変わるのは間違いないですし、
今年ももう3ヶ月ですので年が明けて心機一転あいさつを初めてみる、
いや!夏休みが明けてまだ浅い今からやっちゃいましょう、まだ間に合います!
ぜひやってみてください!

僕も学生の皆さんに、しっかりと挨拶ができるよう、お役に立てるよう今年度の授業も頑張ってまいります。
一緒に色々と勉強していきましょう!


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