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当たり前を見過ごさずに。

先日、フランスから遊びに来たお友達のフランス人夫婦に会いました。
彼らとの出会いは今から4年程前。
日本に住むまた別のフランス人に紹介してもらったことがきっかけです。
彼らは日本が大好きで、もう8回も来日しています。
出会ってから毎年来日するたびに会うのが本当に楽しみなのです。

今年は初めてわたしの夫も一緒に会うことに。
夫はフランス語が話せませんけれど、こういう機会はたびたびありますから、なんとか英語で乗り切ったり、わたしが通訳したりといった調子。
それでも異文化交流を楽しんでいたようですから良かったです。

ランチにお蕎麦を食べて、わたしたち夫婦のお気に入りスポット、山王神社を訪れた後、カフェでお茶をしました。

その時、ちょうどNYのテロ事件が発生し、話題はテロや戦争の話に。
ご存知のとおり、フランスではここのところテロが多発していますが、その背景にあること、移民の問題、そしてそういった問題が起こってしまった原因が過去にあるということ。

国も立場も事情も違うけれど、お互いの考えや、国が抱える問題をわたしたちなりに話しました。

こういう話を外国の方とするというのはとてもいいことだと思うんです。
良いことも悪いこともしっかり考えを語り合うというのは大切なことです。
そしてこういう時、少しでも外国語が話せて良かったと思い、もっとがんばろうと思うんですけれど、残念ながらなかなか上達しないんですよね・・・。苦笑

それはさておき、そもそもなぜ彼らは日本が好きなのかということ。
それは、日本人の優しさや、礼儀正しく静かなこと(悪い意味ではなく)、街が綺麗できちんと整頓されていること。
例えば、トイレが無料で使えてとても綺麗なことは本当に素晴らしいことで、フランスでは考えられないことなんだと言っています。

実際、デパートでも必ずトイレがあるわけではないですし、あっても当たり前のように1€くらい取られます。
しかも日本のトイレの方が断然綺麗です。

けれど、日本に住むわたしにとっては、それは当たり前のこととして特別感はなく、むしろ問題点にばかり目がいってしまいます。
「こういうところはフランスの方がいいよねぇ。」なんて思うこともあるわけです。

例えば田舎に住んでいる時は都会のいいところが見え、実際に住んでみると、いいところもあるけれど実は嫌なところも出てきて、また田舎が恋しくなったりする。

人というのは傲慢で欲深い生き物である。
どんな場所でも、国でも、人でも良いところと悪いところがあって、その悪いところを見たくないからといって、違うところへ逃げても結局何も変わらない。
どこかへ逃げて自分の来た場所を否定ばかりすることは悲しいことですし、それは自分を否定していることであると思います。

大切なことは、どこにいても、しっかりと現実に向き合って良いところも、悪いところも受け入れることなのではないかと思っています。

外から見る良いところ、悪いところを聞いて、今一度それを見直し、当たり前のことに感謝する気持ちを忘れずにいたいものです。

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