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子どもの学歴をどう考える?

こんにちは。

牧 菜々子です。

これからの時代、学歴に対する考え方はどうなっていくのか。

子どもを持つ親としては、気がかりなところです。

学歴に消費期限はありませんが、「賞味期限」は短くなってきていたのは確かです。

就活の時にピークだった学歴の価値も、わずか数年後の転職や婚活ではさほど重要視されないなど、学歴の賞味期限の短さが伺えます。

では、賞味期限が短いから意味がないのかというと、そうとも言えない。

そこは、食糧品と同じです。

賞味期限内であれば、おいしく食べられますし、消費期限までは風味が劣っても食糧にはなります。

これからの時代は、学歴を持つ人が、学歴に価値を置く人と、直接つながれるようになります。

個人で生計を立てるなら、学歴に価値を置く人からの信頼は得やすくなり、価値を置かない人からは距離を置かれることとなるのが自然です。

学歴の弊害は、新卒一括採用を担当者レベルでしようとする時に最大化します。

新卒一括採用は、担当者という生身の人間の事務作業でもありますから、学歴に偏重してしまうのも無理はありません。

そうして入社した人を「期待外れ」「使えない」と評価する人は、採用担当者ではなく、広い意味での「仕事仲間」です。

ここが弊害です。

「仕事仲間」が自分で直接採用できるのなら、学歴で採用して期待外れだったということは個人的な出来事に過ぎませんから、弊害は起こり得ません。

そしてこれと非常に近いことが、個人のつながりが増える時代には実現しやすくなります。

個人のつながりが増える時代には、職場の人間関係は言うなれば「仕事仲間が採用する」ようなものですから、ミスマッチは減ります。

学歴に価値を置いて一緒に仕事をするならそれはそれで仕事がしやすくなりますし、期待外れだとしても新卒一括採用の担当者が受けるバッシングのようなものは起こりません。

まだまだこれからも、新卒一括採用は続きます。

5年や10年でなくなるほど、価値観の転換は早くは進みません。

ただでさえ若い世代は人数が少なく、人口のボリュームゾーンの人たちは寿命が延びているからです。

学歴の賞味期限は短いですが、期限内は有効なので、新卒一括採用に自由にエントリーできます。

入社後に方向性が合っていれば、合う限りにおいて仕事をする。

逆に、思うような学歴が得られなくても(または他にやりたいことが見つかっても)、これからの時代は個人で人と直接つながって仕事ができるようになります。

就活をせず、好きなことを仕事にする場合、本人の学歴が高いならばそこに価値を置く人と直接つながることができ、本人の学歴が高くないならば学歴の高さを重視しない人と直接つながることができるようになります。

就活をするなら、本人の学歴が高いならば新卒一括採用で入社後に方向性の合う限りにおいて仕事をしてずっと合い続ければそのまま仕事をし、ミスマッチがあれば個人で仕事をするなら学歴を重視する人と直接つながる、本人の学歴が高くないならば新卒一括採用で消耗してしまったら学歴の高さを重視しない現場の採用者に直接採用されるか、個人で仕事をするなら学歴の高さを重視する人とは無理につながる必要はなく学歴の高さを重視しない人と直接つながって信頼関係を築いていくということになっていくのだと思います。

一番重要なのは、新卒一括採用はなくならないという点です。

一般的な価値観がなかなか転換しないじりじりとした年月は、少なくともあと70年は続きます。

学歴に対する価値観が同じ人と直接つながれる時代になっても、新卒一括採用は続きます。

就活をしない場合、学歴が高ければ個人で学歴に価値を置く人とつながる。

就活をしない場合で学歴が高くないならば、個人で学歴を重視しない人とつながる。

就活をする場合、学歴が高ければ方向性の合う限り仕事をし、その後も合い続ければ仕事をし続け、合わなくなれば転職は学歴の賞味期限が今よりさらに短くなっている可能性を考えるとやや困難でも個人で信頼を置いてくれる人とつながる。

就活をする場合で学歴が高くないならば、新卒一括採用で大変な思いをしても、現場の採用者から採用される道に加えて個人で学歴を重視しない人から信頼を得て仕事をする道がある。

中でも、突出した学歴がある人は、個人で仕事をして学歴を重視する人と直接つながる場合に非常につながりやすく、組織内にいるよりもこれからの時代は大きな武器になるはずです。

親が子どものやりたいことをやめさせることは、あまりしたくない。

どうしてかというと、やはり禍根が残るからです。

たとえ命に関わるような道であっても、途中までは危険でないこともあります。

行きたい道を行く推移をよく見て、うまくいかない時にさりげなく寄り添う。

そのさりげなさのために入念に備えるのが、親にできることだと私は思っています。