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いい妻、いい母、いい娘の呪縛

最近読んでいて、ひさびさにうるっときてしまった本があります。

『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』
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ベストセラー『非認知能力の育て方』の著者で、全米最優秀女子高生を育てた母として有名なボーク重子さんの著書です。

実は今度取材をさせていただく機会があって、子育て中&子育て後のキャリアをテーマにお話を伺おうと思っていたのだけど、本を読んで1番驚いたのが、すごく自由に人生を生きている印象だったボークさんが、『いい妻、いい母、いい娘』の呪縛に囚われていたこと。

特に首がもげるほど共感したのが

『子どもの頃から地元で結婚出産して子育てしてという人生が女の幸せだと言われ続けていた』『母に早く結婚しろ、それが女の幸せだと言われ続け、30歳でいざアメリカ留学を決意した時も、母に悲しい思いをさせたくないと留学先で婚活を続けていた』(原文ママじゃないです)

という記述で、私も27歳以降、母に会う度にそろそろ結婚を、⚫⚫ちゃんが結婚してとても幸せそう、仕事ばかりしてないで婚活したら、など、言われ続けた過去を思い出した。

(追い詰められすぎてお見合いの話も断れなかったなぁ、お相手には本当に申し訳ないことをしたなぁ・・・なんてことも思い出したよ、トホホ)。

今でも『近くに住んでいたら子育てもお手伝いできるのにね』とポロッと言われたりして、本当は地元にいて欲しかったよなぁきっと、と胸が痛くなるときもある。

でもこの本を読んで、いい妻いい母いい娘は、短期的に見れば周りを幸せに出来るけれど、長期的に見れば周りを不幸せにするかもしれない、と思った。そして人間はみんな完璧じゃなくて、求められていること全部をこなせるわけじゃない。なんだってできる範囲でやれば良くて、そんな自分を認めてあげて、という言葉も印象的だった。

今ではもはや地元をとびこえて日本すら飛び出し、アメリカで暮らしている重子さん。社長業をし、コーチングという仕事で活躍している姿を見て、お母さんからこんな言葉を投げかけられるそうだ。

『重子が私の思う通りに生きて不幸せにならなくて本当に良かった。重子が幸せでいま私は幸せ』

全てがこんな理想通りには行かないかもしれないけれど、親や夫、娘のためと言い訳をして自分の人生を諦める時代はもう終わったらしい。

今の50代は昔の30代、人生後半戦のためにできることを、コツコツやっていこうと思う。

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