Mリーグ優勝チームの負のジレンマ!?6年目から始まる9チーム対抗戦
21-22 U-NEXT Pirates
22-23 赤坂ドリブンズ
この並びを見てピンとくる人がいるだろうか。イエスと答える人は少なからずいるだろう。
18-19 赤坂ドリブンズ
19-20 U-NEXT Pirates
20-21 EX風林火山
21-22 KADOKAWAサクラナイツ
22-23 渋谷ABEMAS
ではこちらは。この並びを見てピンとこないMリーグファンはいないはず。
下の箇条書きはMリーグ発足後の歴代優勝チーム。そして上はレギュレーションによりメンバーの入れ替わりを余儀なくされたチームである。
注目するべきはやはりPiratesとドリブンズとなる。過去優勝を経験したチームだが、レギュレーションによって強制的にチーム編成を変更しないといけない状況に陥ってしまった。
個人的に「王者の呪い」と呼んでいる。
1年目のドリブンズはまさに王者の風格で、ファイナルでは4チーム12人中トップ3はドリブンズで独占する完全優勝である。だがその後のシーズンでは苦戦を強いられ、ついに4年目5年目連続でレギュラーシーズン敗退となったことでメンバー変更となった。
2年目に優勝したPiratesは次年度まさかのレギュラーシーズン敗退、4年目のレギュラーシーズンで瑞原明奈が追従するサクラナイツの沢崎誠を制してMVPを獲得する活躍を見せるも、1位スタートのセミファイナルで6位に沈み敗退。これにより入れ替えレギュレーション最初の適用チームとなった。
Mリーグは現在男女混合の4人制チームとなっている。過去に3人制(混合なし)→混合3~4人制→混合4人制と遷移してきた。これにより毎年何かしらのドラフトが開催され、2023-24シーズンでは9チーム目となるBEAST Japanextが参入となり入れ替えレギュレーションがファイナル出場条件からセミファイナル出場へと変更となった。
これによって22-23シーズンでファイナルに出場できずに今年度メンバー変更がなかったサクラナイツと再びPiratesがレギュレーション適応になる可能性が出てきた。サクラナイツは20-21シーズンでの優勝チームであり、三度目の「王者の呪い」が呪力を高めつつある。
優勝チームがこれほど苦しむほどに麻雀は勝ち続けるのが難しい。5年連続ファイナル出場を果たしている常勝チームであり22-23シーズン完全優勝を果たしたABEMASの活躍こそ異常だが、開幕後独走状態であったにもかかわらず中盤頃から失速して一時敗退ボーダー争いに巻き込まれる場面もあった。4年連続200ptオーバーの麻雀界のラスボス・麻雀星人の多井隆晴ですら苦戦を強いられた。それほど麻雀で勝ち続けるのは難しい。
ちなみに、視聴者的にはレギュレーションが発動したほうがおもしろい。ドラフトの見ごたえができるためである。
去年のドラフトではレギュレーションによりPiratesは石橋伸洋と朝倉康心との契約を満了し、鈴木優と仲林圭を獲得、優勝を果たしたサクラナイツは病気療養により沢崎誠が勇退し、Mリーグ公式解説として活躍していた渋川難波が参入した。タイトルホルダーが挙って参戦したことでかなりの盛り上がりをみせていた。
今年のドラフトではBEAST Japanextが猿川真寿を筆頭に劇的なドラフト指名オーディションを勝ち抜いた菅原千瑛、超大物新人鈴木大介、元乃木坂46の中田花奈を獲得、フェニックスは勇退した近藤誠一に変わり醍醐大、入れ替えレギュレーションが発動したドリブンズは村上淳と丸山奏子との契約を満了して渡辺太と浅見真紀を獲得する流れとなった。
Mリーグには甲子園のように"魔物"が存在する。6年目のMリーグにはどのように現れるのか、誰にも予想できない。
新たに参戦したBEASTに蹂躙されるのか。王者ABEMASによる初の連覇か。メンバーが変わったフェニックスが不死鳥となるのか。優勝経験を持つドリブンズ、風林火山、Pirates、サクラナイツが返り咲くのか。はたまた格闘倶楽部と雷電が悲願の優勝を果たすのか。
9チームとなることで試合数や日程がどうなるかも不透明であり、新たに参戦した7名がどのような影響を与えるのか楽しみであるが、サクラナイツとPiratesだけに留まらずABEMASにも「王者の呪い」を祓う活躍をしてもらいたい。
(下記はお布施ゾーンです)
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?