映画『トップガン マーヴェリック』のこと

映画『トップガン マーヴェリック』のMakiさんの感想・レビュー | Filmarks

原題：Top Gun: Maverick
公開：2022年

🖤前作86年版も未見だしそんな興味なかった。しかし『オンリー・ザ・ブレイブ』（辛くてもう観たくないが傑作）からジョセフ・コシンスキー監督、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリーなどが参加していると知って予約。

まず前作を履修。トム以外にも若手時代の有名俳優共演に驚く。ヴァル・キルマー、メグ・ライアン、特に最後の作戦で再登場する大男がティム・ロビンスだとはエンドロールまで気づかず。あと「デンジャーゾーン」流しすぎ推しすぎに笑った。

86年は『ストレンジャー・シングスS4』の舞台、かなり昔の印象。それにしても2022年公開ラインアップ。トップガン、ガンダム、ウルトラマン、オビ＝ワン・ケノービ、ウエストサイドストーリー、スプリガン、うる星やつら、銀英伝、スラムダンク、ドラゴンボール…　35年前のひとに伝えたら仰天するよね。トム・クルーズ、古谷徹、野沢雅子、このひとたち天上人クラス。狂人トムが群を抜いているのは間違いない。

🛑ここからネタバレ🛑

🖤単純に楽しくて映画観たーっ！って気分晴れ晴れ。大画面大音量大空撮、空戦マッハの戦い、ドッグファイトに大満足。前作予習直後だからオマージュや伏線も拾えた。設定や物語はツッコむのが野暮なほど王道オブ王道。前作じゃ台詞だけの存在だったペニー・ベンジャミンが36年越しに登場とか、グースの息子ルースターが出てきて衝突もお約束。アイスマン（ヴァル・キルマーの咽頭がん闘病後の出演事実も加味されて）との再会と別離も胸に沁みた。トップガン続編として最高じゃないか。

「そうかもしれません」
「でもそれは今日じゃない」

無理だ無謀だ不可能だと念を押してのやりたい放題。だよね、そうよね、やっぱりね。展開読めすぎるのにこんだけ体張ってくれたらトムの開けっぴろげな後部座席に乗る乗る！乗るから好きにして！と心を預けるしかない。

「その顔はやめろ」
「この顔しかない」

トム・クルーズがこれでもかとトム・クルーズだ。辛い苦しい難しい、でもやるんだよ精神。まず自分がやってみせる。チームワーク、仲間を信じる、お前はできる、そして必ず生還しろ。己のトラウマを噛み締め、若い世代にポジティブメッセージを連打しながら、俺も俺たち世代もまだまだ負けんぞと矜持も示す、激熱。

そんなトム自身の生き様、映画人としての哲学がマーヴェリックの役柄に色濃く反映されるから荒唐無稽な展開にも求心力（説得力＋推進力）が生まれる。実技訓練と爆破作戦を描くとともに映画とは、映画制作とは、と訴えているようだ。

「マズいぞ」
「マジかよ」

振るい落とされてたまるかと喰らいつくマイルズ・テラーやグレン・パウエルほか若手パイロット達もみんないい面構え。

「あんたが死んでも誰も悲しまない」
「考えるなって云ったのあんただろ」
ルースター！グースは息子を誇らしく想ってるよ。


💣余談　映画は楽しかったのに・・・
本編開始直前に慌てて入ってきた老男性コンビが「どこだ」「ここか」と席を探しまわる。ヤな予感的中で私のすぐ近くの席に。本編始まってもひそひそひそひそ会話が止まらない。小声だろうと鑑賞マナーとして感染対策として二重にヤバいし、ほんと台無し。ヒット作だから客層も多様化するとはいえ運の悪さにがっかり。もう一回集中して観たいよ。

映画『トップガン マーヴェリック』公式サイト