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富士山登頂ツアー1人で参加してみた vol.3


目覚めたら、日付がまもなく変わる頃だった。
あんなに眠れないかもと心配していたのに、ぐっすり眠れたようだ。

心配していた隣の席の人も、少し眠ったら体調が回復したようだ。よかったよかった。

のろのろと身支度をしている間、近くに寝ていた4人家族の高校生が体調が悪いらしく、スタッフの方と話し合いをしていた。

どうやら高山病にかかってしまったらしい。
スタッフの方から、ここは無理をせずに登頂を目指すのは諦めたほうがよいとのアドバイスを受け、家族そろって下山するとのことだった。
うんうん、無理しないで、またリベンジすればよい。

まだ真っ暗闇の中、山小屋前で集合する。

そういえば、上司の事なんてすっかり忘れてた。
登ることに集中していて、どうでも良くなっていた。というか、それどころではない。
今は目の前のことしか考えられない。


そして再び山頂目指して、出発!
これから約3時間ほどかけてご来光前に到着するように登るのだ。


八合目〜山頂まではゴツゴツとした岩が目立ち、常に段差の激しい階段を登っているようだった。膝に負担がかからないようにゆっくりと登る。


ふと上を見上げると、ヘッドライトの列が連なっていた。あとどのくらいだろうか。
みな、山頂目掛けて頑張っている。目標はただひとつ。頑張れ、自分。


終始、隣の席の人と声を掛け合いながら登っていった。1人で参加したけど、こうやって一緒に助けあえる人がいて、本当に良かったと心から思う。


そして、もう無理、もう無理、と何度も愚痴をこぼしながらも、なんとか山頂に到着!!


まだ陽が登る前だったので、しばし、休憩所で抜け殻のように力尽きていた。


寒くて、あったまろうと何か食べた気がするけど、蓄積された疲労と、目標達成した安堵感で全く覚えてない笑


ようやく陽がさしてきたので、外に出た。

山頂から


幻想的な風景

だんだんと陽が顔を出す。


しばし、見たことのない景色に目を奪われていた。

その時、そろそろ下山するよーと声がかかった。

ずっと見ていたいと惜しまれつつもゆるゆると下山する。


帰りは別の道を使用して下山する。
まるで玉を転がして遊ぶゲームのような緩やかな坂道がずっと連なっており、楽そうにみえて結構きつかった。
いっそ転がりながら下まで行きたいと何度も思った。


そうして私と、バスの隣の席の人はお昼前に五合目に下山できた。


無事、何もなく下山できて良かったね、と声を掛け合った。


五合目の建物の階段を降りようとした時は、脚が棒みたいで痛くて思うように動かなくなっていた。
自分でも気付かないうちに、限界まできていたみたいだ。


動かな過ぎて二人で笑いながら、なんとかバスに乗り込み、力尽きた。


それから入浴施設に立ち寄り、汗を流しさっぱりした後、バスの中で眠り帰路に向かった。


まとめ

まずは今回、初めての富士山登山で無事登頂でき、本当に良かったと思う。

途中、上司がいたりとアクシデントに見舞われたが(笑)、何事も予定通りに進まない事のほうが多いことを改めて学んだ。
そして、目標に向かって集中する事で達成でき、自信につなげる事ができた。

今度は別ルートで登頂を目指してみたいと思った。
最後に、バスの隣の席の方、名前や連絡先はあえて聞かなかったが、本当にありがとうございました。

ツアーの皆さん、ありがとう


                  おわり

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