見出し画像

📗野良ネコがどこで寝て、どのように暮らしていのかが分かる物語。

色々な意味で感激した野良ネコの本。

図書館の児童書コーナーで手に取り、きっと癒し系だろうと思い読んでみると、思ったよりリアルな野良ネコの物語で、一気にネコに詳しくなりました(笑)

まずは簡単にあらすじを紹介します。

ある日、橋の上から投げ捨てられたメスのトラネコ。野良ネコとなったからには自分で生きていくしかないのです。守ってくれるものも頼りにできるものもありません。

そんなある時、野良ネコは14歳の少年マイクと出会います。マイクはこのネコにラチェットと名付け、飼いたいと思うほど強く惹かれていきます。

ラチェットもマイクが気になっているのですが、人間不信の為にマイクに近づくことができません。

月日が流れ、マイクとラチェットはどのように距離を縮めていくのか・・・。

とまあ、物語はとてもやさしくてほっこり系なのです。
物語はね…。

この本の素晴らしいところは物語に添えられている、野良ネコやほかの野生生物、そして自然の描写です。

自然の中で野良ネコたちはどのように過ごしているのかがよく分かります。

・どこで寝ているのか。
・ひげや耳はどのような時にどう動くのか。
・どのように他のネコと喧嘩するのか。
・喧嘩の時の姿勢について。
・喧嘩の勝ち負けはどうやって決めるのか。
・ネズミの捕まえ方。
・しっぽのあげ方。
・ネコの順位の決め方。
・子供の生み方。
・親ネコが子ネコを見せに来る理由。
・子ネコの親離れについて。
・死に際。

などなど。

この物語の中のには、ネコの他にも、キツネ、アライグマ、リス、シシチメンチョウ、ヘビ、フクロウ、ネズミ、シカなどなど、沢山の動物が出てきて、それぞれが大自然の中で必死に生きています。

ていうか、なんか動物について詳しすぎやしないかい?

と思いつつ、あとがきを読んでみたら、著者ジーン・クレイグヘッド・ジョージの父親は昆虫学者で、家族そろって自然に親しんで暮らしていたようです。そこで野生動物たちを常に観察していたのです。

ジョージは、大の動物好きで、173匹もの動物を飼った事があるそうな。しかもこの数字にはイヌやネコは含まれていないらしい。えっ?

なるほど・・・だからこのような物語を書くことが出来るのか、と腑に落ちました。


◆◆◆◆◆◆

『駅の小さな野良ネコ』

自然環境の保護をとても大切に考えている著者ジーン・クレイグヘッド・ジョージならではの壮大なスケールの物語。自然の厳しさ、美しさ、そしてネコの愛らしさを存分に堪能できます!そしてイラストがかわいい♪

自然の中で「生きる」ということを学べる児童書です。

◆◆◆◆◆◆




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?