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ドライブ

20歳になった娘が免許を取ってから数か月

久しぶりに息子と娘に会えることになったので、娘に運転してもらって3人でドライブできたらいいな、と子どもたちを誘ってみた。

私が毎朝運転して息子と娘の保育園の送り迎えをしていたのはもう20年近く前になる。

今では娘が運転してくれる。

とは言えまだ若葉マークだから車線変更とか車庫入れとか戸惑うところも多くて。

私は全く運転していないペーパードライバーだから今日、娘が困っていても代わりに車庫入れすることも出来ない、どっちにどのくらいハンドルを切れば車庫入れ出来るかアドバイスも出来ず、結局駐車場に入ってきたちょっと怖そうな見た目のお兄さんが車庫入れしてくれた。


ドキドキすることはたくさんあったけど無事にレンタカーを返してほっとしたら、

改めて娘が立派に成長しているなと、ほんとに頼もしく見えた。


レンタカーも駐車場代、食事代、いつも通り私が払うつもりでいたのに、これだけは払う、と娘が言ってくれて。


私がもうすぐ転職するから、収入が今より一時的に下がると思うと、余計な事を子どもたちに話したから、娘が払うって言ってくれたのだとしたら、そんな風に伝えなければよかったと反省もした。


少しモヤモヤしている理由を考えていたら、そうか、私は子どもたちを育てることが出来なかったから、年収を上げて経済的に子どもたちの役に立つんだ、と決めてそこにずっとこだわっていたんだなと気づいた。


娘が何気なく言った言葉に、「中学の時の友達と会ったとき、みんな小学校5年生くらいの時に発表した自分の夢に向かって進路もきめて進んでる。でも高校の時の友達はやりたいことがわからない子が多い。自分たちからするとやりたいことがわからない、という気持ちがわからない」というのがあった。

娘は覚えていないと言っていたけど、娘が高校1年か2年生に進路指導の一環で学校で講演会があったらしい。高校生からみたら大人で、社会で活躍している女性スピーカーが、「今将来の夢ややりたいことがみつかっていない人は楽しいと思う事、興味があることをやってみたらいい。高校生の時に自分の夢がはっきりしないというのは全然恥ずかしいことではない。ただやりたいことがある人は、自たとえ今自信がなかったとしても、出来たらチャレンジしてほしい。実際にチャレンジした上で違ったとわかることもあるけど、チャレンジしなかったから本当にやりたいことだったのかどうかわからない、という方が後悔が残るものだから」という言葉で娘は動物看護の学校に行くと決めたと話してくれたことを思い出した。


大人になると仕事に我慢はつきもの、お金をもらうんだから好き嫌いは言うべきではない、という観念が少しづつ積みあがってきた気がする。

私は子どもたちと一緒に住んでいないからこそ、お金をちゃんと稼がないと申し訳ないと思いながら仕事をしてきたけど、お金をちゃんと頂けることに感謝もあるし仕事でいろいろな経験も出来たから現時点で後悔はない。

まだまだ仕事はがんばりたいし。


ドライブしている時に大学院に行っている息子が、この辺はインターンの飛び込み営業で来てたところだって話してた。契約が取れないとバイト代も交通費も出ないインターンを自分で選んでちゃんとやりきってた息子の事も頼もしく思ってる。

子どもっていつから大人になるんだろう?

しばらく前から子どもたちを頼りにしている私。私の両親の具合が悪い時も子どもたちの言葉や行動に助けられている。

今日、お金を払うと娘に言われて、せっかくだから甘えたらいいんだなと、気が張っていた部分がすこし溶けるような感覚があった。


お互いに忙しくて時々しか会えないけど、子どもたちとはずっとつながっていると安心してる。

これからは、母親だからこうあるべき、というこだわりを少し緩めて子どもたちにも甘えてしまおう、って幸せな気持ちになれた素敵な一日だった。

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