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【詩をひとつ。】 ふたり

ひととき、一緒にいるだけ。

それだけなんだよ、おまえと、ぼく。

きみと、わたし。


どんなにむつみあっても。

どんなにいとおしんでも。

ぜったいに忘れないと信じたことを、ひとは、忘れる。


かなしいけれど、泣かなくていい。

世界が暗くなって、それからあかるくなるように。

つないだ手が、だれのものかわからなくなっても。

あたたかいことだけは、わかる。


ひととき、一緒にいるだけ。

だからこそ、こんなにあざやかで、せつなくて、永遠のように、


うつくしいんだ。

おまえと、ぼく。

きみと、わたし。

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