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「トーマの心臓」

ずっと気になってた萩尾望都作品。やっと読みました。

いやこれもまた、よかった…(●´ω`●)

「同性愛」をかくことって、昔はタブーだった、ような気がしていた。勝手に。

でもよく考えたら、「パタリロ」の中にも、「エロイカより愛を込めて」の中にもかかれてますね。

「BL」というジャンルを知ってからなんとなく、時代が変わってきたから、同性愛というものも受け入れられてきたのかな、とか思ってた。

違うわ。

往年の名作の中でも普通に存在してるわ。

ただ、往年の名作の中の同性愛は、そこにスポットが当たってない。

私はいわゆる「BL」と言われるジャンルも読むけど、それは「同性同士」というところにスポットが当たってると思うので、そこが違うところかなーと思う。

この作品の中では、同性とか異性とかほとんど意識されてない気がする。全く関係ない、っていうかき方ではなかったと思うけど、でも読んでて、そんな違いは意味のないものに思える。「同性愛」といか、「愛」って感じ。

こう書くと、なんかとても恋愛物語のように聞こえるかもしれないけど、この作品は恋愛だけの話じゃないのです。

少年の成長、苦しみを乗り越えていく様が、グッときます。

これは、群像劇のようにも思える。

キャラクターそれぞれに深いドラマがあって、それぞれが葛藤して、乗り越えてく。

誰を主役に据えても成り立つし、誰が主役だと思って読んでもいいんじゃないかと思います。

重厚な小説、文学作品を読んでいるかのような読み心地でした。

姉妹編があると聞いて、すぐに買いに行きましたよ(●´ω`●)

「11月のギムナジウム」と「訪問者」

「訪問者」は「トーマの心臓」と同じ世界線の話(トーマの心臓よりも過去の話)だけど、「11月のギムナジウム」は違う世界線の話。パラレルワールドっぽくて面白い。

ギムナジウムといえば、で、「ポーの一族」の中の「小鳥の巣」も読み返しました。

そうこうしてるうちに、気づいたら「ポーの一族」まるっと読み返してました(●´ω`●)

やはり萩尾さんはよいよ…


以上です。






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