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健康診断の採血が全然イヤじゃないのには理由がある話

健康診断を受けてきました。

久しぶりの採血だ。子供の頃、僕は病気の検診で12歳まで何度も注射を受けていたので注射が全然嫌じゃない。おそらくこれは珍しいのかもしれない。一緒に採血を受ける為に横に座る同僚はハラハラしている。対して僕はさも蚊がちょこんと刺す位の気持ちでいる。生まれてすぐに手術をして、それから僕は経過観察の為に病院に何度も通った。その度に様々な検査をして、採血もした。いつからちっとも痛くないと思うようになったかは記憶にないが、確かに全然痛みはなかった。

看護師さんや女医さんの優しさのおかげだ。それに、男だから毎回痛いと言うのがかっこ悪いと思ったのもある。

「痛くない、痛くなんかない」

心の中で自分に言い聞かした。

まぶたを閉じ、楽しい事を頭の中いっぱいに思い浮かべた。壁にあるアニメの絵のストーリーも脳内に再生させた。

「大丈夫、大丈夫」

大丈夫じゃないけど、「大丈夫」と言い聞かす。意識をここではないどこかに飛ばし、体から完全に切り離した。

そうしていると、いつの間にか嫌な時間が終わっていた。


そんな事を思い出していると、今回の採血も終わっていた。やはり今回もちっとも痛みは感じなかった。懐かしい感覚だが、痛くなかったのは大人になったからなのか、子供の頃のままの感覚だからなのかはわからない。

問診で「大きな病気の経験ありますか?」と聞かれて病歴を伝えた。38年も前の先天性の病気だけど、大きいと思うので毎回伝えている。「体調で気になる事はありますか?」との質問に、「元気です!」と答え、大人になれてよかったと改めて思った。

大人になれて良かった。

健康診断の採血が全然イヤじゃない理由

今、病院で海の写真を展示するホスピタルアート活動をしています。日本中の病院で普及するのが目標です。子どもの頃の自分が勇気をもらい、癒されたように、癒しの空間を作っています。

大阪梅田でダイビングショップをしています

12歳までの闘病していた日々の日記を書きました

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