朝と 春と 奪われる心
4月。
朝4時後半。レジャーシートを持ってすぐそこの公園へ歩いた。
10分瞑想とストレッチ。そしてぼーっとする。
この時間はまだ吐息が白くなる。
靴下を脱ぎ捨て、素足で草に降りれば。
朝露に濡れて、キンとした冷たさ。
首の後ろの産毛がきゅっと研ぎ澄まされるようだ。
雲雀、燕、雀、烏、鳩、椋鳥の声。
たくさん人がいるのに、望んでいないのに、孤独になってしまう。そんなことがある。よくある。何も珍しくない。有り触れて居る。
ここには。朝には。
誰もいないから、自分でここに来たから、わたしはひとりなんだ、というやすらぎがある。
降り積もった雪にはじめて足跡をつけるような、高揚感も。
私の体が、よほど夜更かしでもしない限り朝4時代に目覚めてくれるのは。
心の底から、この静けさを渇望しているからだろうか。
私は、まだこれからたくさんの時に恵まれて居るのでは。
そんな希望で、少しずつうっすらと、やうやう白くなりゆく胸の中。頭上の空。
朝という時間・空間が、くるおしく好きで。
私を魅了してやまない。
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