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#5 業界の常識にとらわれすぎてやっちまった話

これは自社の野球グローブ修理事業を立ち上げた当初のおはなし。

多くの方はご存じないかもしれませんが、野球グローブの修理は、実はアパレルや靴などの修理と同様に、修理する部位ごとに修理単価が決まっており、それらの合算で料金を算出するのが当たり前とされている世界なのです。

ネットで野球グローブの修理の受付を始めた当初も、業界慣習に従って部位ごとに修理の受付を実現しましたが、お客様から支持をいただくことができず、店舗での注文は一定数あるものの、ネットでの注文数は伸び悩み。。。

色々と理由を推測した結果、お店での注文の場合は、知識のあるスタッフがグローブを確認して部位ごとの修理のご提案ができますが、お客様が自分で完結したいネット世界では、双方向の対話ができず、私のように知識が浅いとグローブの部位もわからないため、お客様が躊躇しているのではないかという結論に至りました。

教訓

実店舗での対話の上で成立する対話型のビジネスモデルは、そのままネットに移植してもうまくいかないんですよね。

それはネットが双方向のメディアではなく、且つ利用者が圧倒的に主導権を握っているメディアだからあたりまえ。。。そこに改めて気づかされた失敗でした。

その上、さらに対象物に対して専門的な知識への理解をお客様に要求することは、お客様からみれば利便性が低いだけでなく、とてつもなく敷居の高いお店に見えてしまいます。

土壌(媒体)が異なれば、その土壌にあわせたビジネススキームを考えること、「横展開」ばかりを意識するとココが抜け落ちてしまうので注意が必要です!

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