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株物色#2:年初来最高値

小話1:ECの話題は何処へ・・・

コロナ禍で最も話題となったテーマの一つにECがある。ZHD【4689】は過去最高の株価を記録し、楽天グループ【4755】も復活をしていると思ったがすぐに落ち込みなかなか巻き返してこない。典型的なのは BASE【4477】であり300円台に入ると買われ400円台になると売られるという環境になっている。ZOZO【3092】もいっときの4000円台から現在は2000円台である(直近では復活し始めている)。メルカリも月足で見ると一つの山を形成していただけであった。
どの企業も以前にのぼった山は高く5合目にも到達できていないのではなかろうか。ECは近年稀に見るあらゆる人に対して希望をもたらしたビジネスである。ECという言葉から派生して次々に新たな概念が生まれ新規ビジネスが創出されることを願うばかりである。

(本日メルカリがグロースからプライムへ移行するとのこと。希望を持って観察をしていきたい)


銘柄①:サックスバー【9990】


5/31時点
年初来最高値更新
終値:594円
前日比:+2円
25日移動平均線(上昇期間):5月頭ごろから上昇傾向(約1ヶ月)
200日移動平均線:直近復活気味
予想2022年3月期EPS:40.1(黒転)

銘柄②:国際紙パルプ商事【9274】


5/31時点
年初来最高値
終値:391円
前日比:+7円
25日移動平均線:5月半ばから上昇傾向
200日移動平均線:2021年年末ごろから上昇傾向。
予想2022年3月期EPS(前同月比):104.4(+0%)

銘柄③:ソースネクスト【4344】


5/31時点
年初来最高値
終値:243円
前日比:+13円
25日移動平均線(上昇期間):3月中ごろから上昇傾向(約2.5ヶ月)
200日移動平均線:2021年12月ごろから下降傾向。直近復活気味。
予想2022年3月期予想修正一株益(前同月比):-7.3(赤縮)

小話2:小規模投資家にとっての年初来最高値銘柄

小規模投資家にとって年初来最高値は最も魅力のある指標の一つである。それは順張りという戦略を最大限に市場が肯定していると思い込めるからである。ただし(cis,2018)において「現実のランダムは残酷なもの」(p16)と述べるように、確率の残酷さを認めることによって始めてとりうる戦略となる。そのため日常生活を過ごすなかでなかなか体感しない残酷さに目を向けられるかが投資家の重要な最初の一歩であろう。

*cis,2018,一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学,角川書店

書籍紹介:『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか


野中 郁次郎 (著), 前田 裕之 (その他),2022,『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか,日本経済新聞出版
出会った理由:日経新聞の広告欄
感想:野中郁次郎氏の本の中では「失敗の本質」と「知識創造理論(
SECIモデル)」が最も有名だろう。ただし、両方ともビジネスマン向けではあるがしっかり読み込むには相当な力を必要とする。私も数年以上かかり理解をし始めた。なかなか過去の書物を読むことができない人たちにとって本書は単なる野中氏の考えの本質を理解できる絶好の書籍である。ビジネスマンにとっては関係ないと思われるかもしれないが、これまで野中氏が考えてきたことが非常にわかりやすくまとめられている。

本書の特徴を一言で表現するならば「要素の羅列ではなく理論の本質に関する物語」である。理論の本質を野中氏が本書を通して物語るため読了後には自然と身体が動き出し始める。

企業の業績を行動・企業理念・社員の質などに基づいて投資を行いたい方にとっては参考になるだろう。


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