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妊活日記―どん底の景色

10/24(月):夫婦の妊活日記④
周囲の人たちから子どものことを聞かれるようになって、グチ半分に夫と「できひんなぁ…」と話すようになったのは、結婚生活も一年近く経った頃のことでした。
冗談めいた口調で「今月もあかんかったわ」と報告すると、夫は決まって「まじかぁ」の反応。
少し笑って困ったように返されるその言葉が、月イチのお決まりになっていきました。
今思えば夫なりに考えたり、気遣ってくれていたり、がっかりしていたのかもしれません。
だけど、その頃の私には夫への不安を募らせ続けていました。

ある日の朝、2人とも目覚めてゴロゴロしながらおしゃべりをしていたベッドの上で、何となく将来の話題になりました。

そこで思いきって妊活のことを話してみよう…と意を決して思いを伝えてみました。
「きっと私たちはできにくいんだと思う」
「授かるために、私はでき得る限りの努力をしたい。病院でも治療でも何でもしたい」

…でも夫から返ってきた答えは
「したいことは何でもしたらいい。賛成する」
「俺は治療で作るのではなく、やっぱり自然に授かりたい」
「俺は病院はいいかな…避妊せんかったらできるってまだ思ってる」

終わった…と思いました。

それまでも
「職場の人が妊活のしたらしいけど、きつかったらしいわ…」なんて、妊活への拒否反応をジワジワ見せていた夫。
きっとどこかで感じていた予感が当たってしまった瞬間…

そうか。
この人と一緒にいる限り、私はお母さんになれないんだ。
やっぱりあんな風に言う家庭で育った人だから、きっと私に不妊の原因があると思っているんだ。

この人に期待しては行けないのかも知れない…
そんな風に感じている妻の隣で夫はどう思っていたのだろう。
互いに目を合わせずに話しながら、夫の締めの言葉は
「俺はイク(私)の夢を叶えて欲しい。やりたいことやって欲しい」でした。
夫を追い込むと分かっていながら、
「私の夢はお母さんになること。」
と答えてしまいました。

きっと私はこの時に視線の先にあったベッドルームの天井の景色をずっと忘れることはできないと思います。

…結局、この時私たち夫婦が決めたことは
「妊活サプリの接種をする。病院には行かずにタイミングははかろう」
そんなことでした。

もし私だけ病院に行って私に原因が無ければ、きっと私は夫との生活に耐えられないから…

「治療したくないなら、異常が見つかっても意味がないし。異常がなかったらどうしていいか分からないもんね」
「作るなんて嫌やもんね。授かりたい!」
そんな物分かりの良いフリをして…
月イチの「あかんかったわ」報告の反応にモヤモヤしているくせに…

大好きな夫と過ごす日々が幸せであればあるほど、夫を尊敬すればするほど重い諦めの気持ちが積み重なっていくようでした。

最後まで読んで頂いてありがとうございます✨
夫とは今も仲良し!安心して読んで下さいね。
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よろしくお願いします😁
明日は保育士の子育て知恵袋!

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