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チャレンジ①定休日を作りたい。

5月20日にいよいよ新生「ドトールコーヒーショップ船橋駅南口店」がスタートいたします。ドトールコーヒーショップが「1杯のコーヒーを通じて安らぎと活力を提供する」という人々の暮らしには欠かすことのできない「エッセンシャルブランド」として存在するときに自分の店はその街における心のインフラとして位置づけ、永続的に補修や修正をしながらそして時代に合わせて発展しなくてはなりません。そしてこの理念に基づき僕らは「皆様の大切な時間を最大化する」ことをミッションとし、これを達成するために今回の改装という手段を決め、そこから10個のチャレンジをして参ります。このチャレンジの大半は今まで信頼して通ってくださったお客様、共に歩んでくれたスタッフ、支えてくれた家族への謝罪と反省を込めたものに起因します。改装まであとひと月になりますが少しずつこれを宣言書として記し、自分への自戒の念を込めて綴ることにいたします。

 第一回目は「駅前の一等地で365日人流絶えないこの街の店舗で3年以内に定休日を作りたい!」です。(インフラとしての心と体のメンテナンス)

 僕はこの19年間、子供達を大切な時間を裏切りました。 妻との大切な記念日を裏切りました。こんなのサービス業、飲食業だから当り前じゃないか!と皆さんには怒られるかもしれません。愛する人のために今更ですがもっと時間を作りたいのです。最近になって期待を裏切り続けてきたことの累積が家族に深く「傷」になっていることを知りました。しかし、飲食店は休みが出ると誰かがそれを埋めないといけないのです。
 2017年からはそれを社員たちに任せて僕はPhilocoffeaという新しい会社事業を始め、4年経ってようやく軌道に乗せることができました。この会社は粕谷哲というバリスタ界の世界チャンピオンと共同経営をしており、彼の冷静で論理的な思考がお互いの足りない部分を埋め、またチャンピオンの知名度を活用して急速に成長している真っ最中です。僕自身も粕谷の思考やフレームワークを共に行うことでとても成長させてもらい、海外にもたくさん行くことができ知見を広げることもできました。(Philocoffeaも割と瀕死の状態でしたがここからの復活はまた後日。)
 そして水仕事から離れたことで、めちゃめちゃ健康になりました。5年前のドトールのシフトに忙殺されていたころの僕を知っている人も多くいらっしゃると思いますが僕の手は手荒れであかぎれだらけで10本の指すべてに絆創膏が巻かれていました。今は一か所もあかぎれはありません。
 このように自分自身はプラスに向かっていると感じる一方、ふと振り返ると任せていたドトール事業は店長や社員たちが以前の僕と同じ人手不足にさいなまれておりました。自分だけ成長して彼女たちはシフトに追われ、あまり自由な時間を使うことができず大切な人生を浪費させ、健康を奪ってしまったかもしれないという思いに陥りました。この改装を機にこれまでの慣習は捨てて一気に生まれ変わらないといけないと思い、僕はこの改装プロジェクトの一環として以下の3点を実施することを公約としました。

・アフターコロナで集客の回復は見込めないけれどもコロナ前より収益を上たときにお店に年に数回定休日を作りたい。
・社員研修旅行を実施し、一人一人がその内面をさらけ出し、自身の存在意義を確認する。そして店の外にはたくさんの魅力があることを改めて知ってもらいたい。(どれだけ閉じ込めていたのか・・・ってことですが。)
・社員に対してコーチングを取り入れてマインドチェンジをし、一人一人が自立し飲食店の休めないスパイラルをチームで抜け出す仕組みづくりをする。

 今回これまでの反省とこの公約を社員たちに伝えたところ、めちゃめちゃ喜ばれたんです。何が一番喜ばれたかって、定休日じゃなくて、3つ目の自分達に「学びの場」があることに喜ばれたんです。店長も社員も未来ある学生や若い主婦の皆さんと働く中でリーダーとしてどのような背中を見せればよいのか悩んでいたんですよね。テクニックやスキルだけではないお互いが高め合う学びの場は経営者だけではなく、全員に設けないといけないんですよね。本を読んで学ぶだけではなくてやはり真の問題、課題解決というのはコミュニケーションによってしか解決できないんですよね。

「皆様の大切な時間を最大化する」これはお客様だけではなくすべての社員、スタッフにもコミットしなければいけないんだと自覚したのです。

そのようなことで先週は社員たちと奈良県の山奥まで行ってグランピングをしながら語り合い、僕の関西エリアの尊敬する企業さんを訪問し経営者のパッションを学び、素敵な飲食店を回り最高のサービスを体験し学びまわっていたわけです。

休むことの大切さ。そして休むことから得られる学び。来年以降もどうすればお店に休む時間を作ることができるか。駅前の超一等地の高い家賃の激戦区で休む時間なんて御法度なのかもしれませんが僕は大切なスタッフの大切な家族や仲間のために大切な時間が過ごせるようになることにこだわり店づくりができればと考えております。

それではみなさん、よい休日をお過ごしください。飲食店、カフェの皆さんもよい営業日になりますように。

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