見出し画像

【チャレンジその③/10】自家焙煎店であることの誇り。(後編)

コンビニコーヒーの魅力

前回の続きから、セブンイレブンさんがコンビニコーヒーの歴史を変え、粕谷を中心とするファミリーマートさんがさらにより良いコーヒーを店舗で提供していることに衝撃を受けました。その魅力をもう少し記しておきます。
コンビニのコーヒーの味の魅力の一つは挽きたてであることです。カップをセットしてボタンを押すと一定量の豆が挽かれ、その後お湯が出て抽出が始まります。中の抽出の詳細は避けることにして中にサイフォンのような構造があって約1分ほど経つと挽きたて、淹れたてのコーヒーができるのです。ホテルやファミレスのマシンでよく見かけるマシンとは構造が全然違うんです。今更ですがお客様には本当に品質の高いコーヒーが手に入る素晴らしい時代になりましたよね。

ドトールコーヒーショップもマシン抽出

しかしながらドトールのように一度にたくさんのお客様が来店されるお店にはコンビニのように1杯ずつ挽いて作っていたらとても時間がかかってお待たせしてしまうため、一度に10杯前後を抽出できるマシンを採用しております。まとめて抽出されたコーヒーは保温タンクの中にストックしており、オーダーのたびにタンクから出しているのです。もちろん、保管しすぎて味の劣化がないように厳正な管理のルールがあり、私達もそれを徹底しております。

挽きたてのコーヒーが一番香りが良いのは間違いないんです。挽いた瞬間にコーヒーの細胞壁が壊れ、中からコーヒー成分の油脂や炭酸ガスと共に香りの成分も飛散してしまうからです。
でもドトールは豆を挽くミルがマシンに近くに置いていないんです・・・。なぜならドトールはコーヒー豆の専門店でもあるから・・・。豆を買って挽くお客様が多いからミルはカウンターの外にあることが多いのです・・・。
だから、僕はいつも挽き溜めをしていました。お客様には挽きたてが美味しいんですよと言うのにお店では効率最優先でアイドルタイム(午前中などのピークとピークの合間)にその日使う分を挽いていました。ルールがなかったと言えばそれまでですがずっとこれまでもやもやしていたことの一つでもありました。

ドトールは焙煎したて

それでもドトールって本当にすごいんです。だって焙煎したての豆が全ての店舗に週に2、3回も届くんですよ!つまり店舗にはフレッシュな豆しかないことになるんです。これを全国規模で維持できることって本当に驚異的なことですし、品質の意味においては常に最高の状態であるということなんです。

ファミリーマートで粕谷たちは豆の品質をさらに向上させ、コーヒーの抽出をさらに向上させ、マシンは挽きたて、とプラスの方向に向かせているのに対して僕はドトールコーヒーの品質、パーフェクトなマシンセッティングに対して挽溜めしているという品質にコミットしきれていないことに気づきました。

3台追加で買っちゃいました

ドトールトップクラスの大型店舗だからとか来客数半端ないからとか言い訳はもうしません。なので思いっきりミルを3台追加で買っちゃいました(笑)
店内に4台業務用のミル(グラインダー)を置くことにしました。
・ホットコーヒー用⇒ブレンドやアメリカン
・アイスコーヒー用
・挽き豆用⇒お客様が購入した豆を挽く要
・ハンドドリップカウンター用(次回のタイトルはコチラ!)
なぜ、ここまでするかというとホットとアイスに使うコーヒー豆は種類も煎り方も全然違うからです。お客様が買った豆に他の業務用の豆の残りが混入しないためです。
約束します!全てを抽出直前に挽きます。もう言い訳はしません。

お客様サイドからするとよくわからないことを熱く語っているように見えるかもしれません。スペシャルティコーヒーを扱っている皆様にはいまさら?ダサ!と言われるかもしれません。
でも最高なものをより良い状態で提供したいと考えたときに僕は「新鮮」で「挽きたて」で「淹れたて」の状態を再度見直すことにしたのです。
ぜひ、ドトールコーヒーショップ船橋駅南口店に来ることがあればドトールの一番の看板メニュー「ブレンドコーヒー」「アイスコーヒー」をじっくりと堪能することをお勧めいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?