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市民に胸ぐら掴まれるキャリアスタート!?自治体クレーム対応”猫の巻”

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この前「『公務員がコンビニでソフトクリーム』-区役所に届いた理不尽クレーム 職員の訴えに反響」という記事が話題になりました。要は自治体職員が昼休みにコンビニでソフトクリームを食べていたら、何者かが職場にクレーム入れてきたという「あるある」ネタです。

以前ならどんな理不尽なクレームであっても、「行政が過剰反応をするのは大人げない」とか象牙の塔からのコメントを取って付けた程度の量産型記事しかなかったわけですが、時代は変わったなと思わされます。

私も税務の現場仕事・福祉の本庁仕事では相当数のクレーム対応をしてきました。このへん色んな立場でのノウハウを共有した方がいいんじゃない?と仲間と話題になったので、虎の巻ならぬ”猫の巻”として個人的なコツを書いておきます。

9割のクレームは適切な対応で問題解決可能。残り1割が労力の9割を占める。

まずはじめに断っておくと、なんだかんだクレームは9割ぐらいはまともな内容だったりもします。ちゃんと話を聞いてしかるべき対応をすれば解決します。解決できないことに行政側に責任があるということです。

この話をしておかないと、特に問題のない方も「自分も立ち悪いクレーマー扱いされてるかも!?」と思ってしまうことが多いので先に言っておきます。(というか、自分を振り返る力のある方は質の悪いクレーマーにはなりません!)

現実的には残り1割くらいの非常識的な案件が自治体職員の体感労力の9割ぐらいを持って行きます。これらの案件を、「市民の声を聴く」みたいなふわっとした理念で受け止めてしまうと、ゴリゴリメンタルを削られて病休や退職に追い込まれます

同じ自治体職員でも、市民対応から遠いキャリアが中心でリアルな経験がなかったりすると、この辺りの区別ができなかったりしますね。

淡々と丁寧に正論を言い続けろ!寝技に走るな、こびへつらうな。

さて私は最初の配属が滞納市税の徴収をする部署だったのですが、ここで税金滞納者に逆恨みされ胸ぐらをつかまれる、というの自分の自治体でのキャリアスタートになります。

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