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生理の課題を解決したい理由と、その先に叶えたい世界

自己紹介

はじめまして。石岡美来(いしおかみらい)と申します。
1995年生まれ、静岡市出身です。
大学卒業後、静岡新聞社に入社。新聞記者やデジタル編集者として働いていたのですが、気がついたら新規事業開発を行っておりました。現在は、性差によって生じる働くハンデの解消を目指し、「つきのかたち」というサービスを開発途中です。

なぜ生理の課題?

学生時代は、生理の悩みと無縁の生活を送っていました。

変化があったのは20代半ば。生理痛がどんどん重くなり、PMSの症状か生理前に涙が止まらなくなることが増えました。
学生時代と比べて体調が変わっていることが分かっていましたが放置していた結果、生理が来なくなりました。

来たら煩わしいけれど来ないなら来ないで心配になるのが生理。すぐに婦人科を受診し、低用量ピルを処方してもらいました。

低用量ピルを飲んで数ヶ月。生理はしっかり28日周期で来るし、生理痛は軽くなるし、腰痛も改善。異常な眠気もなくなりました。体感としては生理の辛さが10分の1程度になったような感覚です。

こんなことならもっと早く婦人科に行っていればよかったと感じました。生理不順だな、ちょっとおかしいなというくらいで婦人科に行っていたら、生理が止まって恐怖を感じ、急いで婦人科を探すという体験をしなくてすんだのに。

その後、友人と生理や体調の話になると「低用量ピル飲んでるよ」と積極的に打ち明けるようになりました。いいものだから教えたい!という気持ちからでしたが、友人の反応の多くは「ピルって生理を止めるんでしょ?なんだか怖い」「婦人科ってあんまり行きたくないんだよね。妊婦さんがいくところでしょ」

日本の女性の婦人科受診率は他国と比べて低いそうです。

もし日本の女性の婦人科受診率が他国並の水準になったら、もっと健やかに生きられる女性が増えるのではないか。
婦人科受診という解決策はあるのに、その策をとれないがために苦しんでいる女性が多すぎる。そんな状況をなんとかしたくて、婦人科受診をサポートすることで、生理の課題を解決したいと思っています。

実現したい社会

どうして日本人女性の婦人科受診率は低いのか?
これまで100人ほどの女性にインタビューをしてきました。
理由は様々ですが、驚いたのは「自分の身体のことなのに、自分の意思だけで決めることを遠慮してしまう女性」の多さです。

「生理不順くらいで婦人科に行っていいものなのか」
「婦人科に入る所を見られたら近所の人にどう思われるか」
「そんな事で来たの?と医師に言われたらどうしよう」
この言葉の裏にあるのは、
「婦人科は妊婦さんや不妊治療の人のためのもの。私は遠慮しなくちゃ」
「結婚していない女性が婦人科に入るところを見られたら、性に奔放だと思われるんじゃないか」
「生理の辛さはみんな同じ。みんな我慢しているから私も我慢するべき」

病院は、自分が行きたいと思ったら行っていいところだと私は思っています。だって自分の体のことだから。人の体について決める権利は、本人にしかないはずです。
ただそれが、性に関わる「婦人科」になると揺らいでしまう女性が多いのです。

私は低用量ピルを飲んで生理の不調が軽くなった時、「なんでもできる」と思いました。
私は生理前と生理前半の10日ほど不調が続いていました。ひと月の3分の1は絶好調とは言えませんでした。
ただ、婦人科を受診して低用量ピルという味方を手に入れてからは、100%の力を出して働くことも、ほどほどに働くことも、150%の力で遊ぶこともどんな選択肢も私の手の中にありました。
自分の体にある種の決定を下したことで、生き方の選択肢が広がったように感じました。

女性従業員の約4割が女性特有の健康課題により「職場で何かをあきらめなくてはならないと感じた経験」があるそうです。生理や更年期などの不調は、女性の生き方にも影響を与えています。

女性であるから、生理があるから、諦める。
でもその中には、婦人科に繋がりさえすれば諦める必要のない人もいるはずです。

自分の生き方を誰にも強制されず、自分の意思で決める。
その出発点にあるのは、自分の体について自分で決定することだと思っています。

私は、女性が自分の体について主体的に決定するサポートをすることで、女性が自分自身の生き方を自分で決定し、その決定に自信を持って人生を歩む世界を作りたいと思っています。

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