見出し画像

マジェルカonlineshopに鳥取県産品特集ページ⁈

オンラインショップ運営はなかなか大変です

こんにちは、マジェルカの藤本です。

マジェルカのオンラインショップには、日々たくさんのご訪問(アクセス数)があります。
昨年まで、おおよそで平均で1日2000件程度のアクセスがありましたが、昨年11月に一旦閉店した後リニューアルした現在では、1日平均1000件程度と半減してしまいました。
アクセス数が減ったとはいえ、他のウェルフェアトレード製品、福祉事業所製品を販売するサイトと比較して多い方だとは考えています。
また、まだ他が追随できない程度のボリュームのあるサイト作りや、アップデートを行えている自負はあります。


「”ウェルフェアトレード”を世の中に広めたい」と考えていたマジェルカにとって、実店舗だけでの運営という選択肢は最初からありませんでした。
オンラインショップも同時期の2011年に開設し、今日まで運営を続けてきました。
それでも長い間、売り上げは月に数千円から2万円ほどしかなく、やる意味(数字上での話)があると思えるまでには7〜8年もかかりました。

オンラインショップを立ち上げた後、運営し続ける大変さ(特にモチベーション)を理解している身からすると、コロナ禍に全国各地で作業所製品のオンラインショップ立ち上げの流れが、時に行政主導で後押しする流れがやたらと巻き起こったのには思うところがありました。

事実、以前に講師として呼ばれた、ある地域の作業所連絡会(※)の研修では、その連絡会が地域内の作業所製品のオンラインショップを運営してはいるものの、年間の売り上げが数千円(月間では無く年間です!)しかなく、それにも関わらず運営会社に払っている利用料が年間数十万円と聞いてビックリした事があります。(その事に疑問を持っていない事にさらにビックリしました)

(※)作業所連絡会とは、作業所市内にある福祉作業所等が連携し、共同受注や販路の拡大等相互に共同できる事業などにとり組む団体


ほんの少し価格を見直すだけで・・・

話は少し変わって
マジェルカが広めたいと考える「ウェルフェアトレード」が重要視する要素の一つに”製品の価値を正しく評価し、その価値に見合う価格で流通させる”というのがあります。
要は、障害者が作ったからという、製品の価値と無関係な理由で不必要に安売りをしないという事。
例えば、今、地域の福祉ショップや福祉バザーなどで100円で売られているもの、例えば押し花のしおりなどを150円で売りましょうという話。
150円でなくても120円でも良いです。
もしそれで売れないとしたら、問題は価格ではなく商品にあると考えた方が良いです。

そうやって今、100円で売られている物が120円で、1000円で売られている物が1200円で売られるようになるというウェルフェアトレードの動きが全国各所に広まっていけば、それだけで全国の作業所で働く障害のある人の工賃(※)は上がるのではと考えています。

(※)厚労省発表の令和3年度の全国平均工賃は月額たったの16.507円

全国に一体いくつあるのかわからないので推論の域を出ませんが、全国の福祉ショップが、今並んでいる商品の値札を1割高い価格に書き換えるという、たったそれだけのことで、工賃はある程度上がるのではないかと考えています。

それこそ、民間への業務委託で運営されている各地の公営福祉ショップの運営に、もしマジェルカが関わらせてもらい、価格見直しに手をつけられれば・・・などという少し夢のようなことをスタッフと話したりもします。
実は、過去にそういう相談があった事もあるのですが、最終的には、地域のしがらみや思惑、既得権益の調整などもあり、現実には難しいという事を実感。


だったらオンラインショップで

そろそろ、タイトルと関係がない話ばかり・・・と訝しんでいる方もいるかもしれないのでそろそろ伏線回収に。

価値のある作業所製品の多くが長きにわたって不当に安売りされているアンフェアな状況を改善しウェルフェアトレードを広める為に、マジェルカが各地の福祉ショップの運営に関わらせてもらうというのは現実的に難しいとしても、オンラインショップ運営に関わることでそれを実現させる可能性はまだ高いのではと考えています。
そう考えるのには、
一つには、前述のように、公営の福祉ショップや、福祉団体がオンラインショップを(とりあえず)立ち上げる実例が増えている事。
もう一つには、オンラインショップを立ち上げたは良いけれど、実際に運営してみて、その難しさや結果が(簡単に)出ない事に悩んでいるパターン、要は「思ってたより大変だった^^;」と感じている所がそろそろ出てきたり今後出てくるのでは無いかという事。
そして、”100円ではなく120円で売ろう”というウェルフェアトレードを実践する事や、その効果を当の福祉作業所や関係者に実感してもらうには、今の時代、実店舗よりオンラインショップの方が早いしわかりやすいという事。


鳥取県障害者就労事業振興センターさんと

鳥取県障害者就労事業振興センターさんには、マジェルカのウェルフェアトレードの考えに理解を示し、果たす役割にも評価をしてくださり、現地での作業所向けの研修に何度も呼んでいただいたり、実際に七宝焼アクセサリーの「はまゆう」さんや、手刺繍雑貨の「あおぞら」さんと繋げて頂いたりもしてきました。
また、「アートスペースからふる」さんは、直接アプローチを頂いて関係が出来たのでしたが、このようにマジェルカは何故か鳥取とは関わりを深く持たせて頂いてきました。

そして、鳥取県障害者就労事業振興センターさんも県内作業所製品のオンラインショップを作り運営していました。

そのオンラインショップの運営を今回マジェルカが担わせてもらえる事となりました。


皆さんにも一緒に育てて頂きたい

マジェルカの目的は単純に仕事を請け負いたいという事では無く、あくまでも目指すのはウェルフェアトレードを広く普及させることです。
ですから、今回の鳥取ページに商品を出品する事業所には、結果(良い結果も良く無い結果も)をフィードバックし、定期的にワークショップを行って検証と改善を行う事で、良い結果を導き出せるように伴走して、より良い物作りや売り方、結果として作り手の幸福に繋げることを目指します。
そして、それを見た他の作業所

彼らにとってマジェルカのページでの出品はチャレンジで、従来のマジェルカの目利きによる出品商品とは異なります。
皆さんにもそこはご理解いただき、それが今後どのように変わっていくかを見守って頂ければ嬉しく思います。
そして時にはお客様視点でのご意見など届けて頂くことなどで、一緒にウェルフェアトレードを育てる活動に関わって頂ければさらに嬉しい。


マジェルカにとっても、鳥取県障害者就労事業振興センターさんに機会をもらっての今回が初の試みです。
実際に始まってみての課題は様々あると予想はしています。

でも、この私たちのトライアルが、眼に見える結果を出すことが出来れば、鳥取県以外の他の地域の団体とも協業を広げ、ウェルフェアトレードを効率よく全国に拡散し、福祉事業所でものづくりをする障害のある人たちや、それをサポートする人たちの仕事の価値を今よりもより高めていけるのではないかと、淡い期待を持っての、今回の鳥取ページinマジェルカオンラインショップです。


来週、早速鳥取に行ってくる予定です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?